三俣山の紅葉の滝を眺めていました

 10月10日に三俣山、大船山に登り、紅葉の進み具合を昨年と比べ、大船山頂付近の紅葉は結構同じ!?、と感じ、土日の仕事のご褒美に今回は18日の平日山行です。紅葉の時期となれば恒例、三俣山の大鍋、小鍋と大船山の御池、段原の紅葉と日の出をセットにと、足元の雑草には露があり、気温も5度位なので合羽上下を着用し3時40分過ぎに大曲を出発。夕暮れの山頂の会話で今風に言うと合羽ではなく「万鮭!?」
 とにかく本日は天気が良ければ夕暮れまで大船山頂で遊ぶ予定、いざ行かん〜!!

 まだ、星明かりが見える夜明け前、5時20分頃に三俣山・南峰に到着、途中で脱いだ合羽を着ようとザックの雨蓋を開けると、「無い!」。間違いなく落としたのです。せっかくのんびり夜明けのグラデーションを楽しむつもりだったのに・・・。とにかく闇の中を走り、ひょっとしたらかなり引き返す?と思いながら、5分ほど走ったW峰と本峰の手前で発見! なんとか夜明けに間に合いましたが、派手な雲もなびかず、焼けることも無く、淡々とした夜明けでした。周囲が明るくなる中、足元を見ると霜が降りていました。

 南峰で朝日を浴びた後、本峰に向かう途中の右側に石柱がありここに登り大鍋、小鍋に日が差すのを待ちました。小鍋の壁まで日が差し始めるのは9時頃なので、なんとか一人座れるスペースの岩の上で大鍋の紅葉を楽しみながらまどろんでいました。
 見物する方向や日当たりの方向もあるようですが、北峰側の紅葉の色つきは今ひとつと言ったところです。逆に、本峰下付近の紅黄緑のパッチワークは見応えがあります。その後、本峰を通過、北峰から小鍋を眺めましたが、色つきや見える色合いは午前中の段階ではこちらの方が良かったです。

 雨が池へ下るつもりで分岐に着くと「立入禁止」の看板とロープが・・・目的は「遭難防止と植生回復」のためとのこと。正直に言うと「今回だけは、・・・」ということで利用しました。たまたま登ってくる方がいたので聞いてみると、そのような看板は見なかったとのことですが(おそらく坊がつる側から入ったと思います)、雨が池の入り口には同じ看板が設置されていました。
 いきなり、このような処置をされても、と思いながら○○協議会がどのような経過で通行止めにしたのか、もし通行止めにするなら、せめて登山口で知らせて貰わないと立ち往生してしまう・・・なんだかやり場のない気持ちを抱きながら大船山へ向かいました。
 ご存知の方も多いとは思いますが、三俣山は本峰〜北峰〜南峰とぐるっと1周する周回登山道もあります。

 月曜日にもかかわらず、結構下山される方とすれ違いやはり紅葉狙いのようです。
 昼過ぎに山頂に到着すると紅葉を楽しむ登山客が多く、あちこちからざわざわと人の気配がします。山頂から見た御池はなかなかの色付き。
 しばらく湖面に降り、御池の撮影を来られた方としばし談笑。色温度の関係で15時過ぎの撮影がおすすめとのアドバイス。どちらにしても今日は曇らない限り夕暮れまでと決めていたいので、湖面の日当たりが少なくなり寒くなったので山頂に戻り、心地よい風に吹かれながらうたた寝タイムです。

 山頂も15時を過ぎるとさすがに人も少なくなり、登ってきてもあまり長居をせずに下っていきます。この時点で長居を決め込んでいたのは湖畔で談笑した方ともうお一方と自分の3名です。16時過ぎ、1組の男女が登ってきます。見た目は今風の山ボーイ&ガール、最初はあまり意識もしてなかったのですが、この二人、美男美女(褒めすぎ・・・ではない)。普通、このような場合、女性に声をかけしばし会話があり、その脇で男性が待機するパターンなのですが、見かけとは裏腹に二人とも気さくに誰とでも会話をし、お互いの写真を撮ったり、男性もせっかくの機会だから皆さん(おっさん3名と2名、計5名)と記念写真を、と。
 
「万鮭(マンジャケ)」とは・・・自分の合羽を見て、女性が「プラズマ(ノースフェイス)ですか?」、自分「残念!、マウンテジャケットっす。」「マンジャケですか〜」との一言に、内心「略すとそーなるかぁ」と妙にツボにはまり、レポでたまたま変換すると「万鮭」になりました。
 男性との会話では「カメラのお仕事かなんかですか〜?」、自分「暇な公務員です」というと他の皆さんの笑いとともに、男性「お疲れ様です!」。うーん、なかなかの返しと思いながら、おっさん3名の静かで渋い山頂が賑やかとなりました。

 そんな気さくな二人、おじさんの一人が「やっぱ若いと絵になるよなぁ」、と。確かにそうだし、男として、こんな可愛い子が一緒に登ってくれて、テント泊とは羨ましいなぁ、と思っていたのは自分だけでは無かったと思います。めくるめく夕暮れの景色を5人で楽しみ、それぞれのHPの名称を交換して山頂を後にしました。HPの交換をするとき、女性が「HP名より、○○○○で検索した方が早いですよ。」思わず、個人情報保護という概念はいずこへ、と思いましたが、帰宅してHP名で検索してみると(実は、名前を覚えていなかった・・・)しっかり名前が。ひょっとしたらハンドルネームかもしれませんが、山の会話では「親が付けてくれた名前です」と言ってたから、本名のはず。結構、大胆なんだ〜、としばしHPを眺めておりました。

 皆さんと分かれた後は、一気に大船山頂から坊がつる経由で大曲へ下山、ほぼ2時間で大曲駐車場に着きました。このあと、車の運転を始めて気がついたこと。車のスピード感覚がおかしいのです。暗闇の中ヘッドランプの明かりで「暴走」したせいなのか、激下りのせいで頭がおかしくなったのか・・・自分としては前者だと思っていますが。

 本日は星の見える時間から星が見え始める時間まで16時間半山に滞在した計算になります。男性との会話で「毎週、こんな綺麗な景色を見てるんですか?」、「結構、ガスで撃沈も多いです」。本日は本当に当たり日。こんなすばらしい景色を見続けられるなら、もっと滞在していたいところですが、日の出前から夕暮れまで山を満喫できるだけでも贅沢なことなのかもしれません。 (2010.10.18)

 いよいよ紅葉シーズン、これまでの記録へのリンクは下記のとおりです。
      2009年の紅葉レポ  10月21日   10月18日   10月14日   10月10日 

 ※それ以前紅葉時期のレポ (2008.11.182007.10.282007.10.302006.10.282005.11.2大船のみ
 





(1)三俣山南峰にて
 





(2)由布岳。随分登ってないな〜






(3)霜(南峰山頂にて)





(4)大鍋





(5)本峰下の金襴緞子





(7)小鍋






(8)ちなみに、矢印の岩の上から撮影
見晴らし良好ですが定員1名です。






(9)北峰の東側から小鍋撮影






(10)小鍋の縁






(11)通行止め看板






(12)坊がつる





(13)定番アングル






(14)御池湖畔にて






(15)若い二人。絵になるな〜





(16)光芒






(17)押し寄せるガス






(18)大船山・紅葉の滝





(19)






下山途中にて