和尚山 327.3m

 先日は来縄山から津波戸山東峰へのルートを歩いたところですが、その後、地元の方より両戒山の登山口付近から津波戸山に登るルートがあるとの情報を頂き、早速歩くこととしました。情報提供頂いた方に寄れば、知人が登り目印を付けたとのことだったので、前回と同様藪こぎを覚悟していました。
 ところが、実際歩いてみると随分昔から利用されていた登山道があり、山頂手前には石垣や人工的に平らになった部分も見られ僧坊などが有ったのでは? と感じました。また、登山道を歩いてみて、津波戸山水月寺あるいはその一帯が信仰の場として崇められていたことが感じられます。

 「津波戸山水月寺」は六郷満山の最も古い寺のグループ「本山本寺」に分類され、歴史的には1083年に津波戸山に経筒が埋められた記録があるそうで、これまで、八十八箇所巡りのルートがどうしても注目を浴びますが、前回に続いて別ルートを歩いてみて感じるのは、六郷満山の「信仰の山」ということです。

 登山道は両戒山登山口を右に見て、200mほど進むと左側にプレハブと車を数台駐車できるスペースがあります。ここまでの道は未舗装で決して良くないので路面に注意してゆっくり進みましょう。プレハブのすぐ先に橋の跡があり橋桁の横を降り川を渡ります。
 はじめはカヤ等で解りにくいですが一応、目印を付けておきました。すぐに結構広い道に出るので、沢に沿った登山道を歩いていきます。10分もすると杉林になり場所によっては風倒木により迂回路になっていたりしますが迷うことはないと思います。

 途中、登山道の脇を見ると石垣があったりと最近のものなのか、古いものなのかは不明ですが、登山道自体は決して新しくは無いと思います。40分程歩くと、勾配が緩やかになり沢と登山道の高さがほぼ同じになり、すぐ横を流れるようになります。登る際はこの辺りで「赤テープ」が迷っており、自分もGPSで位置確認をしてここから山頂に直登かなぁ、と思い登り始めましたが、藪こぎになってしまいました。一度、山頂に出た後考えるに、基本的には「水月寺」を中心に道があるとしたら、いわゆる「コル」の場所に道が登ってきていると想定しました。
 案の上、コルの北側のカヤが刈られその奥の木に目印が下がっていたのでそこから下ることにしました。最初の数mは竹笹で入口が解りにくいですが、そこを抜けると広葉樹、杉林の下で藪はありません。それに概ね道らしい跡や僧坊の跡などもあり、ほとんど問題は有りませんでした。

 ここから迷った付近に後戻り、登り前提の記述です。沢と併走するようになり少し登山道が解りにくくなりますが、目印を頼りに直進します。少し藪こぎ状態になりますが、赤テープを捜しながら沢沿いに100mほど進み沢を渡ります(右折)。その後、右側に小さい沢を見ながら谷を登っていくと石垣やフラットな場所があり、ここまで来ると間もなくコルの部分に到着です。そのまま向こうに抜けると「水月寺」、右に行くと津波戸山三角点となります。

  登った高さ 400m位   歩いた距離 5km  
  時間 3時間(ただし、赤テープ作業含む) 

  
  ア  ク  セ  ス
@国道213号を宇佐市から豊後高田市方面へ。
Aしばらくすると右側にローソンのある交差点(信号機有)を右折します。
B1kmほど行くとT字路があり、「六郷山 後山金剛寺 薬師堂」の大きな看板を右折し、1.4km程で道路工事の「後山金剛寺 薬師堂」の入り口の看板があります。
Cここからは狭い林道で、ため池を右に見ながら車を進めると「後山金剛寺」への登山口の看板を右に見て、200mほど直進すると左にプレハブと正面には行き止まりの看板がありここが登山口となります。

よっちゃんの独断と偏見きわまるルート評価
総合
評価
登山道 標識 山道
展望
山頂
展望
自然 被写体 体力 携帯 GPS 駐車場 ロープ 赤テープ
不要

 出発地点  到着地点 所用
時間

(分)
 1.登山口  2.沢合流地点 50
 2.沢合流地点  4.山頂 30
登り 合計 80
@道を検証しながら歩いたので、実際はもう少し短時間で登ることができると思います。

A「2.沢合流地点」〜「4.山頂」までは下りから想定した参考時間です。

B迷わなければ往復3時間未満の行程だと思います。



 (1)
 国道213号を右折後、道沿いにある「後山金剛寺薬師堂」入口の看板です




  (2)
 駐車スペースです。すぐ先には行き止まりの看板があり車は進むことができません。



 (3)
 黄色の看板「通行止(赤字)」が立っていて、実際は沢に降りて渡ります。



  (4)
 登山道は最初解りにくいですが、藪の中の弱い踏み跡を辿ると広い道に出会い。所々に目的はよく分かりませんが、杭のようなものが立っています。


  (5)
 登山道。




  (6)
 10分程すると杉林となります。

 (7)
 風倒木もありますが、さほど障害ではありません。




  (8)
 所々で、石垣が積まれて登山道が造られている場所もあり作業道として造られた道ではないことが感じられます。


 
 (9)
 登山道。




  (10)
 勾配が緩やかになると杉林と雑木林となります。画像は振り返って撮影したので、登りの場合は右が雑木林で小さな沢が流れています。


 

 (11)
 このあたりはフラットで赤テープを捜しながら登ります。
 地図の「2」地点付近の様子です。



  (12)
 しばらく、赤テープ頼りに歩きますが、良く見ると足元は踏み跡があります。

 (13)
 沢を渡り杉と雑木の混合林を登っていきます。




  (14)
 このような石垣がありやがて、(15)の場所に出ます。
  (15)
 青印のところに出てきます。通常の登山道から登ってくると水月寺奥の院から登り上がった場所になります。



 
 (16)
 (15)を右折すると津波戸山山頂です。