祖母山〜傾山・春(2014.5.17)

 最近、なんとなく恒例になりつつある祖母傾1日縦走。本音で言うと出来ればやりたくないような、でも自分の体力測定&ウケ狙いでやっておかなければなど、当HPの管理人として悩ましい課題です。実は、昨年の今頃もその気満々だったのですが、なんと通風が発症しこれはきっと「行くな」という天の声と勝手に解釈し、泣く泣く(実はほっとしている(^^;))諦めた経過もあり、今期は昨年を取り戻す意味でこの時期の実施となりました。

  (過去レポ→ 2013.10.13  2012.5.11  2012.10.5 )

【Part1】決めごと
  @主要な山頂を通過(前障子岩、大障子岩、祖母山、障子岳、古祖母山、本谷山、傾山)
  A三坊主尾根を通過する、
  B24時間以内に周回する、 この3点です。
   ※今回は、いきなりの急登より車道でウォームアップ効果と最後の車道歩きは結構しんどいので、スタートを九折登山口とし上畑健男神社経由で周回しました。


【Part2】 通過タイム等
 1.タイム
 九折登山口(3:27) 〜 上畑健男神社前(3:58) 〜 地積図根(5:19) 〜 前障子岩(5:50/5:58) 〜 大障子岩(6:49/7:00) 
 〜 宮原分岐(8:02/8:06) 〜 祖母山(8:50/9:05) 〜 障子岳(10:03/10:06) 〜 古祖母山(10:36/10:56)
 〜 尾平越(11:31) 〜 ブナ広場(11:48/12:07 水補給) 〜 本谷山(13:07/13:16) 〜 笠松山(13:47)
 〜 九折越(14:27/14:40) 〜 傾山(15:33/15:52) 〜 三尾(17:13/17:21) 〜 九折登山口(18:07)
    合計 14時間40分
     ※1 標高は歩いたルートで地図から読み取った値です(GPSでは過大に値が示される傾向があるため)
     ※2 距離はGPSデータを活用

【Part3】 持参したもの、格好
  @携行品 グローブ(2種類)、アンダーウエア長袖上、靴下、ダウン(上のみ)、普通の合羽(ノースフェイス)、タオル1枚
      ヘッドランプ大小2個、GPS、デジカメ(コンパクト)、予備電池(単3×2本、単4×3本)
      テーピング(伸縮性有)、地図、ストック2本、簡易浄水器、トイレットペーパー、痛止め
      ※易浄水器は水入れ兼用で気休めかもしれませんが鹿(ふん)による水の汚染を気にしてのことです。予備電池は携帯の充電器も兼ねています。
    
  A格好 上 半袖1枚、腕のサポーター、   下 ランニングタイツ、ふくらはぎのサポーター 
        手 手袋(指先無)、  足 靴下(ファイントラックのラミースピン)、 靴 トレラン用(サロモン) 
         
  B食料(別途写真あり)
   主に食べたもの→ バナナ1本、カスタードケーキ1本、パウンドケーキ1個、アミノバイタルパーフェクト3個、アミノバイタル2000、クッキー2枚、飴類(塩分チャージ、キャラメル、ぶどう糖)     
  
  C感想 やっぱり果物は重量を除けば最高で、2本持って行けば良かった。クッキーは後半喉に詰まりそうで手が出ませんでした。
       キャラメル、カスタードケーキは前半は美味しく食べましたが、後半は口の中にまとわりつき水無しでは辛かったです。
       アミノバイタルパーフェクトはゼリー状でマラソンの時にも愛用しているのでOK、飴類は塩分チャージとぶどう糖は後半でも大丈夫でした。 
       ポカリの粉末を持参、ブナ広場で調合しましたが適当にやったため濃度が濃すぎて、後半の水分補給が辛く感じました(-_-;)

  D水 出発時 スポドリ1.5L+水500ml     補充 ブナ広場で1L(簡易浄水器へ補充)
      ※ブナ広場の水を改めてよく見ると、かなりゴミが混入していたので、利用される方は要注意です。

【Part4】 アケボノツツジ、シャクナゲ開花状況
  @前障子岩〜池之原 アケボノツツジは終了、シャクナゲが満開。だたし早い株では散り始めています。 
  A宮原〜1,700m付近 アケボノツツジも終盤で週半ばの雨でかなり散ってしまいそう。
  B祖母山頂周辺 アケボノツツジは見頃で来週末までなんとかなるか微妙。
  C障子岳周辺  祖母山頂と同様ですが、なかなか見応えのある開花状況。できれば来週末まで頑張って欲しい(希望的観測)
  D古祖母山周辺 ほぼ終盤で週半ばの雨で散ってしまいそう。
  E傾山周辺   ほぼ終盤で週半ばの雨で散ってしまいそう。場所によっては少し期待できる場所も。
    1,700m付近では運が良ければ来週末まで見物出来るかもしれません。

Part5駄文長文 (読み飛ばして結構です)
 今回で4回目。恒例にしたくないルート取りなんですが・・・なんだか恒例になりつつあります。今回は昨年のこの時期、通風という不本意な状況に陥り、結局秋にその穴埋めをすることになりました。今年は、アクシデントに襲われることも無かったのですが、仕事場所が変わり通勤のため今までのように仕事が終わってから長時間走ることが困難となり十分トレーニングが出来ているか、少々不安でもあります。今の所帰宅の通勤電車を最寄りの駅より一駅前で降り、背広などの荷物を突っ込んだザックを背負って帰宅ランでなんとかトレーニングを継続しています。

 出場するつもりは毛頭ありませんが、UTMF(ウルトラトレイルMt,Fujiの略で富士山山麓160kmを3日間で走破する)の持ち物を確認すると、かなりの重量になります。これに近づける、まではいきませんが、昨年まで超軽量ぺらぺらのモンベルのウインドブレーカーでしたが、今年は普通のゴアの合羽上下に変更しました。その他は概ね合致してそうだったので従来の装備としたところです。

 スタート地点をどーするか、毎回考えています。というのも、山道は基本明るいうちに歩きたい、右回り、左回りにしても後半、障子尾根、三つ坊主を通過するので慣れた道とはいえ明るい方が楽に歩けます。その一方で、九折登山口〜上畑の車道を下山後に歩くのも結構辛いものがあります。加えて最初に車道でウォームアップを兼ねてjogした方が効果的! ということで、今回は九折登山口に前泊することにしました。
 竹田市内で夕食を済まし、コンビニでビールを購入し登山口に到着してから明日の準備、ベッドメーキングをしジャガビーをつまみにビールで前夜祭です。今回はベッドメーキングが上手く出来たお陰で、熟睡、安眠できました。

 2時半過ぎに起床し、まずはバナナとコンビニクレープとパンを食してから色々と準備をし出発は3時27分。4回目となると過去の実績も参考になるので、今年の結果の記入表に加え、昨年の秋のペースを記録した紙を持参です。ただ、今回は今までの記録を更新しようとかそんな野望は無く、16時間以内に周回できれば○という位で望みました。天気は晴れのち曇りの予報で、概ねそんな空加減で月明かりも加えてなんとなく星の明るさに切れに欠け、夜明け前にもかかわらずあまり寒くありません。
 上畑から障子尾根方面に取り付き高度を上げていきますが、体の切れがイマイチ・・・こんなんで大丈夫か〜と自問自答しながら登っていくと最初に景色が開ける地積図根のあるピークに到着、タイムを確認すると昨年より下回っています。そこから、前障子岩までも同様で、半年前は元気良かったんだ〜と再確認です。

 そんなことを感じながら周囲を見渡すと、すでに障子尾根ではアケボノツツジは終了し主役をシャクナゲに譲っていました。アケボノツツジは祖母山頂、障子岳周辺以外はほぼ終了もしくはそれに近い状態で、先週に比べると祖母山頂、障子岳山頂あたりは一気に開花した印象です。

 祖母山頂に9時頃到着すると、すでに5,6名の方がそれぞれの格好で楽しんでいました。毎回、感じるのはトレラン風の格好していると「俺等とは違う人種が登ってきた」的な視線を感じるので気弱な自分は人目につかない山頂の端っこでひっそりと食料を頬張りながら短時間ですが景色を楽しみました。この後、障子岳方面に向かう途中、黒金尾根との合流点でちょうど障子岳から下ってこられた方と遭遇し談笑する中、1日で祖母傾を回ることを説明すると、甚く感動したらしく「是非、一緒に写真を」ということで記念撮影することになり、こんなことも初めてで恥ずかしくもありました。また、「日が暮れてから三つ坊主を下るのでは」、とご心配まで頂き、恐縮至極でした。

 障子岳周辺はまさに一斉にアケボノツツジが咲いたかのように、山頂あるいはその周辺から眺めるとアケボノパラダイスとしか言いようのない光景で、青空ならば本当に綺麗な風景だったと思います。古祖母山頂付近のハシゴ場の上で休憩後、水場のあるブナ広場で水の補給。持ち物の欄でも記載した簡易浄水器に水を汲み今まで覗いたことも無かった容器の中を覗くと、結構な量のゴミが混じっていました。雨の影響もあるかもしれませんが、改めて確認するとともに、浄水器を持ってて良かった、と思いました。しかしながら、ここで後に影響する失敗が・・・適当な水の量に適当に一袋のポカリの素を入れたばかりに味が濃くなり、ポカリを飲んだ後に水を飲みたくなると言う、冴えない状況になり当たり前ではありますが今後の反省点です。

 祖母山辺りまでは、今日は1周は無理かな〜、とな内心考えながらも九折越までなんとか到着し、目の前に傾山が見えるとここまで来れば・・・の心境です。傾山山頂の三つ坊主の事は横に置いておいて、山頂まではなんとか踏む決意と相成りました。が、最後の標高差200mの間休むこと数回、しかも息が整うまでに時間が掛かるようになり、疲労がかなり蓄積してきているのが手に取るように分かります。九折越から1時間ほどでなんとか山頂へ。少し風の当たる場所で休みながら、昨年の時間と比較してみるとなんだか早い!?
 前回が山頂から九折登山口まで約2時間半。ちょっと欲が湧いてきましたが、「三つ坊主経由を三尾まで昨年並みに行けるんかい?」、と自問自答しながら歩き始めると案の定足が上がりません。でも、考えると昨年の自分もこんなもん、と考え久々の三つ坊主に鍛えられながら三尾に着くと、「お〜、昨年より早いじゃん!」と、しばし三尾で仰向けになり真上に広がる新緑を見ながら最後の休憩の後、一気に下ること50分ほど、最後車道にでてから駐車場までの道も休むこと無く駆け下り、九折登山口に停めた車でゴールの記念写真を撮った後は、道路脇で倒れ込んでおりました。

 結果、過去で一番早い周回となりました。前日のベッドメーキング、当日の天気、まずまずの食糧計画、適当に思うがままに休憩したこと、等好条件が揃ったことや、帰宅ランでザックを背負って走ることに慣れたこともありそうです。帰りに、ビールを仕入れて地味〜に心の中で祝杯を挙げました。





 (1)3:26 九折登山口出発! 




 
 (2)5:19 地積図根
  今から、とりあえず祖母山まで行くと思うと大丈夫かな〜 の心境。

 (3)5:50 前障子岩




 
 (4)前障子岩より大障子岩、祖母山。





 (5)途中、シャクナゲも満開状態です。
 
 (6)6:49 大障子岩。
 先週、満開状態だったアケボノツツジは見えません。




 

 (7)見えるのは満開のシャクナゲです。


 
 (8)池之原展望台より。先週緑の合間に見えたアケボノツツジは無くなっていました。

 



 (9)池之原から下る途中の林。スズタケが消滅し登山道が分かり難くなっています。


 
 (10)馬の背から見えたアケボノツツジ。先週は満開前でしたが、すでに盛期が過ぎた感じです。





 (11)祖母山頂直下にて。




 
 (12)祖母山山頂より。向こうピークは古祖母山。





 (13)祖母山の障子岳側のアケボノツツジ。




 
 (14)黒金尾根との出合い。ここで記念撮影しました。

 (15)障子岳手前で振り返って。
 




 
 (16)10:03 障子岳
 周辺はアケボノツツジが正に見頃でした。


 (17)障子岳山頂より。縦走路沿いもよく咲いていました。



 
 (18)写真では色が冴えませんがアケボノツツジの群落の岩峰。





 (19)古祖母山から尾平越へ下る途中。新緑も綺麗です。




 
 (20)11:31 尾平越通過。

 (21)毎度登場のブナ。愛嬌があって思わず近寄って撫でてしまいます。我に体力、気力を与えたまえ〜




 
 (22)13:47 笠松山。振り返ると祖母山。

 (23)向かう方向には傾山。この風景を眺めると「行かねばならぬ〜」の心境となります。




 
 (24)14:27 九折越
 

 (25)もう少し。




 
 (26)15:33 傾山
 今日来た道を振り返って。

 (27)今から下る三つ坊主尾根。アップダウンをあまり考えたくない・・・

 



 (28)坊主沿いの登山道からのぞき込んだ新緑の谷。




 (29)三尾 17:13
 最後の下りに備えて休憩。仰向けになって見上げた新緑。




 
 (30)18:07 九折登山口
 今回もだんだかんだ言いながら無事にゴール。

 (31)
 本日食した残骸。
 中程上段の赤い5袋=塩分チャージ梅味、、中段の青い6袋=ブドウ糖
 下段金色の4袋=キャラメル、右上段の青い2袋=アミノバイタル2000(顆粒)
 下段の赤い3袋=アミノバイタルパーフェクト(ゼリー)