地図に三角点が設置されていないにも関わらず、山名が記載されている山は多く、熊ヶ岳もそのうちの一つで、前回「合良ヶ岳」に登った後に登ろうと、登山口を探してみましたが自力では発見できず結局、農作業していた地元のおじいさんに登山口と概ねのルートを聞きました。おじいさんの話では、以前道はあったけど台風による風倒木で道は荒れているとのこと。そこで、その日はあまり時間も無かったので登山口の確認と途中まで歩いてみましたが、国土調査等により倒木は処理され、おじいさんの話と様子がかなり違うので意外と簡単に登れそう、と思った次第です。 しかし・・・ 踏査した部分は前回歩いたときに簡単な掃除をしておいたので難なく登っていけました。ポイントとなる峠に近づくとやや道が不明瞭になりますが、藪こぎになれた方には大丈夫だと思います。おじいさんによると「峠から熊ヶ岳の山頂を目指せ」、とのことだったのでそれらしい切り開きと何かの調査の跡もあったので、そちらに突入ですが、この時点でイバラとの格闘です。あまり長くは続きませんが夏場は厳しいかもしれません。 少し、歩くと道はさらに不明瞭となり獣道を頼りに登っていきます。獣はなるほどと思えるようなルートを歩いていて案外参考になります。途中、急傾斜、地滑り跡などを避けながら、北東向きの尾根を目指すイメージ(結果的にそうなった・・・)で登っていきます。尾根までイバラはありませんが、かなりの急登で両手両足をフル活用で、登る前に「まぁ、1時間で登れるかぁ」との安易な考えは撤収です。できれば、ロープがあった方が安全かなぁ、と感じた次第です。 尾根に突き当たると岩が出てきて、周辺の岩や木に黄色のペイントがつけられており、これは後で説明します。尾根を山頂方面にペイントに従って歩き始めると国土地理院のHPに掲載されていない新しい「三角点」が設置され、ここから大岳(木ノ子岳)方面の眺めはまずまずです。 ここから尾根へはしばしイバラとの戦いで、薄着だったため帰って服を脱ぐと傷だらけで、できれば棘の刺さりにくい服装と皮の手袋の持参をお勧めします。今回は藪こぎも覚悟しナタを持っていたので、イバラや有棘植物は除去しましたがそれでも歩きにくいと思います。イバラのひどい場所が数十メートル、その先も気をつけないと傷つく可能性があります。山頂付近には大岩があったりとそれなりに趣があり、山頂は細長いフラットで1m前後の岩が多数転がっており、人為的な感じがしないでもありません。ちなみに看板は全くありませんでした。 下山開始、山頂を出発して気になったのは先述した黄色のペイントです。一定の間隔で塗られているので思い切って下りはこちらを頼りに下山することにしてみました。方向は登山口と同じ谷の方向なので、たとえ間違っていても大したことは無いとの判断です。 ただ、こちらもかなりの急降下でやはりロープがあった方が良さそうな斜面です。ただ、登るときよりも障害物が少なく、目印もはっきりし歩きやすいです。ただ、問題はフィニッシュで林道に降りるのですが、ほぼ崖のような場所を降りるので、良く見極めて降りる必要があること、登山口として活用する場合、目印となる黄色のペイントは道沿いではなく、見上げるような位置にあり見つけにくいことです。登る場合は、目印を確認し数十m手前から取り付けば大丈夫かなぁ、と思います。どちらにしても標高より難儀する里山でした。(2009.3.8) 登った高さ 360m 歩いた距離 2.7km 全所要時間 190分 |
ア ク セ ス |
@本耶馬渓で国道212号から国道500号へ曲がり4.7kmで折元集落へ。 A国道から地図「1.登山口」まで約400m |
総合 評価 |
登山道 | 標識 | 山道 展望 |
山頂 展望 |
自然 | 被写体 | 体力 | 携帯 | GPS | 駐車場 | ロープ | 赤テープ |
3 | 2 | 2 | 3 | 2 | 3 | 3 | 3 | 4 | 3 | 2 | 持参 | 2個 |
※ 急斜面が多いのでロープの持参をお勧めします。 |
※ 赤テープは念のため |
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(1) 国道から眺めた熊ヶ岳。 |
(2) 地図「1.登山口」 国道から集落を抜け400m程で地元の方から教えて頂いた登山口です。 |
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(3) 登山道の状況。峠付近まではっきりしています。 |
(4) かなりの風倒木であったことが伺えますが、見た目より処理されており歩きやすかったです。 |
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(5) 峠付近になると次第に道が不明瞭になります。 |
(6) 地図「2.峠」 ここまでは概ね順調に登ってきましたが、ここから先がルートファインディングとなりました・・・ |
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(7) 地図「3.三角点」 三角点が設置されていました。ここからの景色はまずまずで振り向くと(8)の景色を眺めることができました。 |
(8) 三角点から景色。 |
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(9) 黄色のペイントが木や岩に付けられています。 |
(10) 山頂手前。テープもあり踏み後(けもの道?)らしいところを歩いていきます |
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(11) 山頂付近。石が点在するだけで何もありません。 |
(12) おなじく山頂付近の景色 |
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(13) 下山するときは黄色のペイントに従って下りました。 三角点付近から右の斜面を下っていきます。 道(境界)は明瞭です。 |
(14) 途中には石柱があり、どうやら個人の所有地の境界のようです。 |
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(15) 地図「5.林道へ」 右上の藪から荒れた林道に降りてきたところです。 目印にと思い丸印の中に(16)のようにしています。 ここから斜面の上を探すと(17)のように木に黄色のペイントが見えるはずです。 |
(16) 目印 |
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(17) 目印のある場所から、斜面を見上げると見えるはず。直登は難しいので少し下って、黄色のペイントのある木に向かって取り付けば良いと思います。 |
(18) 地図「6.駐車スペース」 矢印は地図「5」地点方向を示しています。ここは舗装が広くなっており、近くには川が流れています。 |
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