かくれキリシタンの山かも〜

 個人的な里山に対する感想。里山を登っていて三角点と個人の方が設置した看板がある山頂は当たり前の光景でむしろ三角点だけの方が感動したりします。それ以上に歴史的な遺構や昔の年号が刻まれた石碑などがあると、さらにその感動が大きいのです。貝殻岳はまさにそれに該当する山でした。午前中、大船山に登り帰宅途中で適当な時間で登ることが出来る山を、と選択した次第です。

 最初は、看板があるくらいかなぁ、と想定していましたが、山頂手前に神社らしきものがあり、大岩をご神体にしているようで、この神社自体も手前の大岩で登ってきた道から直接見えません。さらに、三角点がある場所に行くと三角点に加え、なにやら祠のようなものが2基あります。一つは、なんと十字が刻まれており、どうみても「キリシタン」です。何か刻まれているかも、と祠のまわりを一周してみましたが、それらしいものは見当たりませんでした。

 帰宅してインターネットで調べてみると、キリシタン大名だった大友宗麟の影響により大分から熊本までの肥後街道沿線を「キリシタンベルト」と呼んでいるようで、その視点で貝殻岳を見ると合点。そして、もう1基はお墓のようです。もっと周辺を調べると遺構らしいものがあるかもしれません。そんな訳で久々に里山で感動し、改めて里山藪こぎ登山はこれだから止められんなぁ、と再認識したところです。

 前置きが長くなりました。大分市内からだと国道442号を野津原方面に進み、久住町方面へ行く県道412号の分岐点をそのまま国道442号を進みます。県道412号の分岐から5.2km付近の奥地区から登ります。最初は、登山口の看板を見つけたのでそちらから登りましたが、道沿いに水準点らしい施設がある場所から田んぼ沿いに登った方が分かりやすいように感じました。
 田んぼ沿いに登っていくとコンクリート舗装の道が終わり、水路に突きあたります。右折、水路に沿って200m程歩くと水路を越える場所がありここから登っていきます。登山道は低山の割にはしっかりしている印象です。10分を過ぎると大きな岩が出てきます。やがて、大きい岩を左から回り込むと階段があり大きな岩の下に神社のようなものが作られています。
 神社を正面に見て左側から取り付くように赤テープが付けられています。10m程笹藪で、そこを抜けると杉林となり赤テープに従い最高点510mに到着です。ここは看板のみで周囲も杉林なので景色もサッパリです。山頂の看板に従い三角点へ行くと507.8mの三角点とその奥に十字が刻まれた祠と小さい家型の祠が1基あります。また、この先の尾根伝いに赤テープが付けられており別ルートがあるようです。なお、山頂から神社への下りは、自分だけかもしれませんが、うっかりしているとやり過ごしてしまうので要注意です  (2010.2.20)

   登った高さ 220m位  歩いた距離2.4km   全所要時間 90分(休憩時間を含む)

  
  ア  ク  セ  ス
@国道442号を進み、奥地区から登ります。
 ※周辺は国道の拡幅工事や橋梁工事をしているので駐車等については要注意です

よっちゃんの独断と偏見きわまるルート評価
総合
評価
登山道 標識 山道
展望
山頂
展望
自然 被写体 体力 携帯 GPS 駐車場 ロープ
テープ
不要 1個
※途中の神社、山頂のほこらを考慮して総合評価を「3」としました。

出発地点   到着地点 所要時間
(分)
1.登山口 3.取り付き 10
3.取り付き 6.三角点 20
6.三角点 1.登山口 25
    時間合計(休憩除)   55 
      参考:全所要時間   80
※行きは集落の中を、帰りは田んぼに沿って下りました。
※「迷いやすい」のは下る時です。

  @ 登った高さ     220m
  A 歩いた距離   2.4km



 (1)
 地図「1.登山口」
 道の脇にある水準点らしきものが目印になります。
 ※地図の水準点「271.6m」の場所ではありません。
 



 (2)
 地図「1.登山口」 (1)のアップです。



 (3)
 地図「1.登山口」を少し登って振り返ったところで、工事中の橋が目の前です。

 


 (4)
 点線が登りの時奥地区から登ってきた道です。田んぼ沿いのコンクリ舗装を真っ直ぐ登っていきます。写真は振り返ったところで実線の矢印は下山方向です。




 (5)
 地図「2.コンクリ舗装終了」
 小さい水路に沿って登っていくと幅50cm程の水路がありこれに沿って右に歩きます。




 (6)
 地図「3.取り付き」
 水路に沿って200mほど歩くと左側に登山道らしい掘り割りがあります。道ははっきりしています。
 



 (7)
 登山道です。里山としては手入れされている印象です。
 



 (8)
 神社の手前になると登山道に沿って石があります。


 (9)
 地図「4.神社」
 大きな岩を左側に回り込むようにして初めて階段が見えます。

 


 (10)
 地図「4.神社」を横から見たところです。建物の中にはご神体やお地蔵さまらしいものは見当たらず、大岩の隙間に何やらありますが正体は分かりませんでした。



 (11)
 笹藪を抜けると杉林の中、赤テープを頼りに最高点を目指して登ります。




 (12)
 地図「5.貝殻岳」
 貝殻岳山頂、510m。まわりは杉林で何も見えません。

 (13)
 地図「6.三角点」




 (14)
 地図「7.ほこら」
 三角点の少し奥です。ご覧のように正面に十字、屋根には○金の印が彫られています。