ようやくいつものペースで登れそうな感触を持てたので、久住方面にしようか、はたまた祖母傾方面にしようかと思う一方で、山に登れない間、あちこちHPを拝見していて目にとまったのが英彦山周辺の山々です。歴史的にも英彦山の修験者が宝満山まで修行していた古道らしく、それなりに厳しい山道の様子が伺えます。また、岳滅鬼山周辺は意外と記録が少ないこともありリハビリを兼ねて歩いてみることにしました。 とりあえず岳滅鬼山まで歩いてみて、行けそうであれば・・・なんて言いながらハナから登るつもりでしたが、久々にそこそこの距離を歩くこと、気温や体力の感が戻っていないせいに加えて、予想外の暑さで少々バテ気味。たまたまだったかも知れませんが、日陰でも風が無く水も2リットルを飲み尽くしました。 まずは登山口までが結構遠かったことです。国道212号線を日田方面に向かう途中、西に曲がり焼き物で有名な小鹿田方面に向かいます。途中で右折し林道を登っていきますが、これがまたなかなかどうして狭くて、落石も多く、カーブミラーも無く思わず「軽」で良かった、と思いました。登山口まで林道入口から約20分、ここまでですでに緊張しました。 登山口の前は広場になっていて、車5台程度は駐車可能で、林道もちょっと先で終点となり、ここにも駐車できます。歩き始め5分もすると岩場をくりぬいた「法華岩」があります。そこから10分もすると「従是北豊前国小倉」と刻まれた国境石が立つ岳滅鬼峠に着き、まずは岳滅鬼山方面に曲がります。10分ほどで最初のハシゴがありここを登ると岩場で絶景です。英彦山方面やこの後歩く予定の上塚山方面も良く見えます。 さらに10分ほどさっきより厳しい岩場&はしご場で、ここを登りあがって少し進むと岳滅鬼山山塊の中で一番高いピークで山頂周辺にはシャクナゲもあります。地図の三角点はもう一つ先のピークですがこちらの方はピーク手前の南東斜面の木が伐採されていて、三角点山頂付近からの景色は皮肉にもとても良好です。また、山頂には自然林が残っているので日陰があります。登山口から山頂まで小休止を含め概ね60分程度でした。 大した距離、標高差でもないのに暑さのせいか結構ひーひー状態で、ホントに上塚山まで歩けるんやろか? と素朴な疑問が頭をよぎります。ちなみに岳滅鬼山三角点から峠まで30分ほどでした。 上塚山へ。 岳滅鬼峠から縦走路を英彦山方面に進みます。黙々と登るのではなくアップダウンの繰り返しで、これはこれで結構堪えます。峠から休憩を挟みながらスズタケに覆われた尾根の登山道進みます。時折開けた場所もありまずまずの味わいです。20分ほどでヤセ尾根となり足元を良く見るとスズタケ越しに足元が切れ落ちています。また、前方にはロープが設置された岩場があり足場を確保して慌てずに登れば大丈夫です。岩場を通過して振り返ると切り立った崖の上に立ちます。そこから10分程で縦走路から上塚山への分岐点がありここには「補点」の標柱と小さい看板で「上塚山まで1時間30分」の表示があります。 分岐点からの道も基本的にはっきりしていて迷うことはないと思います。ここでもアップダウンを繰り返しながら進みます。20分ほどで地図で「988m」地点となりここから約500mほど旧市町村境に沿って「鹿よけネット」が設置されています。杉を守るため止む得ないこととは言えせっかくの縦走路の景観がちょっと残念な・・・とは言えなかなか良い縦走路です。 分岐から40分ほどで山頂まで15分の表示がありわりと広いピークとなっています。ここから山頂までは山頂に向かって右側から杉の倒木が多く少し尾根を避けて歩かないと難儀します。最後は杉林を通過し少し右折しながら三角点に到着です。三角点周辺は自然林となっていますが景色は全く望めませんが、暑かったのでむしろホッとしてしばし涼むにはちょうど良かったです。 全体の印象としては暑かったことを除き、気持ちよい縦走路で時折景色も良く、適度の緊張感もあるルートでしかも久住の山開きと重なったこともあるのか誰一人出会うことはありませんでした。 登った高さ 850m 歩いた距離 9.2km 全所要時間 5時間30分(休憩時間を含む) |
ア ク セ ス |
@国道212号を中津市から日田市へ進み、県道107号を西に曲がり小鹿田方面に進みます A8.7km程で轟橋バス停があり、小さい「岳滅鬼山」の看板に従って右折し中山集落の中の林道を登っていきます B轟橋を曲がってから6.8kmほどで登山口に着きます。ほとんどコンクリ舗装されていますが登山口手前で未舗装になります。 C林道は結構落石が目に付きます。また、カーブミラーは無く、幅員も狭いので運転には注意が必要です。 |
総合 評価 |
登山道 | 標識 | 山道 展望 |
山頂 展望 |
自然 | 被写体 | 体力 | 携帯 | GPS | 駐車場 | ロープ | 赤テープ |
4.5 | 5 | 3 | 3 | 4 | 3 | 4 | 3 | 4 | 4 | 4 | 微妙 | 不要 |
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(1) 国道212号を日田方面に向かい、県道107号を焼き物で有名な小鹿田方面に曲がります。8.7kmほど進むと橋もとに小さな「岳滅鬼山」の看板が設置されています(○の中)。 |
(2) (1)で曲がったのち「中山」地区を通過すると次第に道が林道らしくなり道は狭く、落石も多く見られます。また、ガードレール、カーブミラーも無いので運転には気を使います。約7km、25分程度で登山口に着きます。 |
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(3) 登山口前の広場。この先林道はすぐに終点となります。 |
(4) 登山口を出発して5分ほどで法華洞に着きます。洞の高さは概観で高さ2m、幅4〜5m位です。 |
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(5) 洞の上に石に彫られた看板があります。 |
(6) 登山道。地図と少しズレています。 |
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(7) 「岳滅鬼峠」 ここから先は小倉藩を記した石碑です。 この横を通過してまずは岳滅鬼山へ。 |
(8) 10分もしないでハシゴ場があります。ここを登ると岩場の上に立ち大展望を望めます。地図の「はしご場1」 |
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(9) 岩場から眺めた上塚山方面。360°まではいきませんが、300°くらいかなぁ〜 |
(10) 次のハシゴ場の前のロープ設置箇所です。危なくはありませんが見上げるような急登です。 |
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(11) 2番目のハシゴ場。最初のハシゴ場より岩場が高くなります。 地図の「はしご場2」。ここを登るとすぐに最高地点です。(14) |
(12) ハシゴ場を除き、概ね、このような縦走路です。 |
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(13) このような看板も設置されていました。 |
(14) 岳滅鬼山山塊で最も高いピークで周辺にはシャクナゲが自生しています。地図の「3.岳滅鬼山最高地点」 |
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(15) 三角点のあるピーク周辺は木が伐採され三角点の山頂からも景色が良いです。 |
(16) 三角点のある山頂。このあたりは自然林が残っていて木陰で涼むことができました。地図の「岳滅鬼山三角点」 |
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ここから「上塚山」方面になります。 | ||
(17) 岳滅鬼峠を英彦山方面に歩き始めると、急登あり尾根歩きありとめまぐるしく登山道の様子が変わっていきます。概ね、自然林の下ですが、時折景色が開けます。上塚山方面。 地図の「開けたピーク」 |
(18) 結構、スズタケのうるさい場所が点々とありました。 |
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(19) シャクナゲなどもあったりします。 |
(20) 今回のコースで少し緊張する場所です。登山道から見上げるようなピークの上に立派な木が立っており、登山道が急に無くなり、目の前にはロープが下がっています。 地図の「岩場」 |
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(21) 拡大するとこんな感じです。 木に遮られて見えませんがこの先は数十mの崖です。 ただ、傾斜が緩やかなので真っ逆さまに落ちるというよりずり落ちるといった表現が似合う崖です。 |
(22) ロープ場をよじ登り、(20)のピークの上に立つと岳滅鬼山方面が良く見えます。但し、こちらも足元注意です。 |
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(23) 上塚山方面の分岐点。「補点」と刻まれた石柱と、上塚山まで1時間30分と書かれた、小さな看板があります。 地図の「5.上塚山分岐」 |
(24) 縦走路の様子です。もっと手強いのかと予想していましたが、踏み跡もはっきりとし迷うような所は無かったです。 |
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(25) 基本的に気持ちよい縦走路なのですが、鹿よけのネットが500mに渡り設置されているので、景観的に残念なのと時折ネットが足に絡むので歩く時は注意です。 |
(26) こんな崩壊地もありました。 |
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(27) 上塚山まで15分の「広場」 ここから先の縦走路は倒木で歩きにくい場所もありますが、少し尾根から外れて歩けばあまり気になりません。 |
(28) 最後は杉林の中へ進むような感じですが、三角点は杉林を右折(南へ)するような感じで進むと、自然林の中に設置されていました。地図の「6.上塚山」 |