先週、鶴見岳から由布岳へ縦走、ゴールを由布院駅にして、へろへろの状態で駅舎に到着して振り向くと真正面に由布岳が見えました。これまで何度も湯布院を訪れているはずなのに、こんなに由布岳の存在感を感じたことが無かったこと、いつも正面登山口から見上げる角度の違いが妙に琴線に触れました。 改めて、久大本線の歴史を調べると、 『明治39年に大分県玖珠郡会にて「福岡県久留米、大分間に鉄道を」と提案された。しかし、請願書を提出しに上京すると、時の鉄道院総裁後藤新平は「あの山の中に鉄道は必要ない。君らはサルでも乗せる気か」と言ったという。』 また、大分県内を見ると大湯(だいとう)鉄道という私鉄が大分〜小野屋(由布市庄内)まで開業されていて、国有化された後に1923年に湯平まで、由布院駅まで伸びたのは1925年(大正14年)だったようです。なんでこんなこと調べたかというと、もう一方の県道11号の開通時期もあると思いますが、昔は由布院駅を降り立ち由布岳を見上げ山頂を目指したのかな〜、という思いにも馳せてみたところです。 前回は下りに使用したのみだったので、きちんと登ってから紹介したいと思い今回は由布院駅を起点にしました。最初は、由布院駅周辺に駐車しようと思いましたが、駐車料金が高くつきそうなので正面登山口に駐車し、朝イチ7時46分(土日、平日で時間が違うので要注意です。平日は8時19分、H24.3.17改正)のバスに乗り込み、由布院駅まで行きました。由布院駅まで正味10分ほどで料金は360円也です。由布院駅から登山口方面に歩いてると1日500円の駐車場が県道付近にあったので由布院駅にこだわらなければ、ここでも良かったかもしれません。近くにはローソンもあるし・・・ちなみに登山口に一番近いバス停は「岳本」です。 そんな具合で由布院駅前に降り立ちほぼ8時にスタートです。先週は昼過ぎで観光客のごった返す中を走りましたが、今回は健康的な観光客が開店準備中の商店街をパラっと散歩している程度で、ザックを背負って歩いてもそんなに違和感がありません。 ここのところザックを軽くした山行が多かったのでそろそろ連休テント泊に向けて、と考えテント泊用品一式を詰めたのでまずまずの重量です。湯布院の街から由布岳に登ると1,100m以上のアルバイトでこれにお鉢を回ると祖母山並のトレーニングになりそうです。 朝、少し寝坊してあわてて家を飛び出したお陰で食料を持っていくのを忘れてしまい、登山口近くにあるローソンは重宝しました。ここで、食料を調達しいざ出発です。まず、気がついたのは看板の由布岳山頂までの時間が2時間になっていることです。よく見ると以前その上からテープを貼っていたようです。自分も頭の中で早くて2時間半、普通で3時間はかかる計算をしていたので「2時間」には「マジかい」と感じたのと、恐らく誰かが時間を「修正」したのでは、と思いました。結果的に途中の休憩を含めて2時間半でしたが、それでも途中かなり気合いを入れて歩いたので普通なら3時間といったところでしょうか。 取り付いてからしばらくは杉林で途中一部雑木林の箇所がありここからは湯布院の街が木々の合間から眺めることができ、くじゅうの大船山あたりも見え始めます。ふたたび杉林に戻りフラットになると間もなく草原地帯に飛び出します。ここまで約30分。 ここで衣類調整をして野焼きが終わり新芽がちらほら、キスミレが咲く気持ちよい草原の歩きとなります。踏み跡もありますがどこを歩いても大丈夫なくらいです。ただし、看板があるのでこれは確認しながら登った方が良さそうです。しばらく進むと両側に小さいピークが見え今回は右側の岩のピークに寄り道することにしました。ふと、下を見ると1名登ってこられる方が・・・この日、このルートで見かけた唯一の登山者でした。 水場を過ぎると草原とは別れ間もなく飯盛が城の取り付きとなりここを経て合野越えとなります。合野越えまで80分。 あとはいつもの登山道ですが、さすがにマタエの手前の急登では久々の重荷に足が悲鳴をあげ始めました。マタエまで130分、ここで数分ほど休憩を入れ西峰山頂まで150分。山頂に着いた時は脱力感で何も食べる気が起こらず疲労回復系のゼリーを食したのみでした。ここではご褒美に20分ほど休憩を入れこれまた久々のお鉢回り、東峰を経由して正面登山口へ下りました。 下山後、この時期恒例になっているサクラソウはというと、蕾もあがり気の早い数株で花が咲いていますが、花見が出来るのは来週以降のようです。 (2012.4.15) |
【西登山道・合野越まで】
![]() (1)またも来ました由布院駅 |
![]() (2)歩きながら見上げた由布岳 |
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![]() 地図「1.登山口」 県道に出た所で丸の所が登山口です。 |
![]() (4) 登山口にある看板でここから2時間で山頂は厳しい・・・ |
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![]() (5) 地図「2.堰堤」 この上にも3つほど堰堤がありました |
![]() (6) 杉林から途中、雑木林の箇所がありここからは湯布院の街やくじゅう方面が見えます。 |
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![]() (7) 途中で見上げた由布岳です。 |
![]() (8) 地図「3.草原へ」の直前の杉林です。 |
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![]() (9) 地図「3.草原へ」 まさに草原に出た所で看板がいくつかあります。 |
![]() (10) 写真11の看板のアップ。これは古い看板です。 |
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![]() (11) 杉林から出た所を逆から写しました。 |
![]() (12) いざ、草原地帯へ〜 でも、今からのシーズンは日差しや暑さも気になる場所です。 |
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![]() (13) でも、結構遠い由布岳です。 |
![]() (14) 突如現れた登山者。 |
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![]() (15) 地図「4.岩ピーク」から撮影。 |
![]() (16) 地図「5.看板」 |
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![]() (17) 地図「6.水場」 ここで草原地帯の歩きも終了。ちょっと一休みするには良い場所です。 合野越ももうすぐです。 |
![]() (18) 地図「7.看板」 ここで防火帯(多分・・・)に飛び出します。 |
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![]() (19) 地図「8.合野越へ」 ここまで来ると見慣れた風景になります。 |
![]() (20) 合野越へいざ〜 |
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![]() (21) 地図「9.合野越」 自衛隊の方が4名いらっしゃいました。 |
![]() (22) 緑の点線が湯布院の街の中の経路です。 |
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![]() ここからはスナップ。毎度のマタエです。 |
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![]() 西峰山頂。本日は外国人の方々にも良く会いました。 彼らは、ごく普通の普段着で山に登ってくるのには感心します。 |
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![]() むこうの山が鶴見岳 |
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![]() 久々に歩いたお鉢 |
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![]() 改めて、西登山道方面です。 |
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![]() サクラソウ。この状態がほとんどでした。 |
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![]() ちと早い株 |
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![]() my定点より |
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