縦走路は野趣溢れる道でした


【だき山】
 昨日の予想外の気を抜けない登りで疲れが完全に抜けきれないのと、飲み過ぎた体が思うように動くかが課題です。「だき山」は山の所有者の意向により長い間山に入ることが出来なかったそうです。そのせいか国土地理院の点の記は保存されてない等、興味をそそるには十分な山であります。鹿川方面から見上げる山肌には植林もほとんど行われておらず、自然も豊富な印象です。

 予習によればかなりの難所の山と聞いているので最初からゆっくりペースです。最初は杉林の中を登っていきますが、傾斜が急になるに連れ自然林に変わっていくと同時に昨日の疲れが少々残っているようです。でも、難所とされている場所が出てきても昨日の地蔵岳で鍛えられたお陰で思ったよりストレス無くクリアしていきます。合い言葉は「昨日の地蔵岳で鍛えられたもんね〜」。それと、最近は入山者が増えているようで、踏み跡もかなりはっきりして登山道を探す、というストレスは無く、難所も適度なストレスとして楽しむことができました。

 詳細は地図と写真で紹介しますが、1,350mのピークまでは急登、ロープ等で昨日の疲れの残る体にはちと堪えます。このピークの前後からアケボノツツジがちらほら見え始め山頂の東西に延びる尾根道には今が見頃のアケボノツツジ、ミツバツツジ、新緑を広げ始めたブナの森が広がっていました。アケボノツツジは稜線沿いに植生し、だき山山頂付近までで綺麗に咲いていました。

 この東西の稜線は豊かな自然と適度な展望も有り歩くも良し、眺めるのも良し、時間があればぼーっとして時間を無駄遣いするも良し、そんな雰囲気を持った山域でした。これも、長い間人が入らなかった賜物なのかな〜と感じたところです。
 山頂直前にはブナとナラが合体した通称「ブナラ様」にお会いしてから西峰を踏みだき山山頂にはほぼ3時間で到着です。景色はありませんが森に囲まれた気持ちよい場所で、少し長めの休憩を取りました。

【国見山】
 だき山を出発するとしばらくは気持ちよい森を下っていきます。時折振り返ると新緑に覆われただき山が眩しくも感じます。国見山に近づくと再びアケボノツツジ、ミツバツツジの競演が始まるとともに国見山への分岐に近づき、アケボノツツジに覆われた国見山の山頂を確認するとそれはそれで大騒ぎの三人でした。
 そろそろ、分岐にさしかかる頃、国見山へ登ってきた5名の藪こぎ隊のおじ様たちと遭遇。しばし交わした内容と3人のリアクションは以下のとおりです。 
 @今日、初めて人に会った。 → 藪では人に会わんよね〜
 Aアセビにはマダニが多いので注意した方が良い → 山馬鹿さんはそれ以降アセビの木を避けるようになりました
 Bその後も登山道から逸れた岩峰の上に立っていました → 何処に下るのかな〜

 それにしても、国見山山頂とその周辺もアケボノツツジが満開状態で、同じ写真を何枚撮りゃ気が済むのかい、というくらい3人ともアケボノツツジを激写しながら、も〜満腹〜、と言ってたけど、翌日の大崩山でも同じように激写する3人で、そのくらいアケボノツツジが綺麗な時期でした。国見山三角点から少し鬼の目山方面に移動すると展望が開けました。

【鬼の目山】
 地図を眺めていて登高欲を煽る山名を時折見かけますが、この名前もそのうちの一つかと思います。本日のルートの中でも最高峰であり自分としては、ここまで来たなら登りましょう、ということでここでも渋る二人を説き伏せ、鉾立山方面への分岐を無視して鬼の目山へ歩き始めました。実際のところ国見山から眺める限り、花も無さそうだし、山肌が露出しなんだか痛んだ印象を拭えない感じがしていました。

 実際、登り初めてもその印象とほぼ一致する内容で、踏み跡は弱いし、枯れかけたスズタケを踏みながら、時折出てくるテープを目標にだいぶくたびれてきた体にむち打って登っていきます。ただ、景色が開ける場所もあり時折振り返ると国見山や本日歩いてきた尾根なども良く見えます。間もなく山頂というところで景色を楽しみながら休憩中の方とお会いしました。
 ようやく到着した鬼の目山山頂ですが、スズタケに囲まれ景色もなく、名前とは裏腹の山頂には1分の滞在後下山開始です。

 そよかぜ姉さんによると地元では鉾岳を「鬼の目」と見立て、鋒岳を含む山域を「鬼の目山」として捉え、結果的に最も高い山が「鬼の目山」として称されるようになったとのことです。
 下り始めると、これまた元気の良いスズタケが登山道を囲みビシバシと当たります。しばらくすると杉林を経て沢に飛び出し、ここからは広い沢を下っていきます。登ってきた人によると沢から登ってくると、沢が二叉に分かれたところの杉林の入口を見落としたとのことなので要注意箇所のようです。沢は最初のうちは目印が少なかったのですが、次第にケルンなどの目印が頻繁に出てきました。

【鋒岳】
 沢が林道に突き当たり沢から林道に上がると看板があり、10分ほど林道を歩いてから鉾岳に取り付きます。登ると言うよりちょっと
立ち寄るといった所ですが、岩峰の先端に立つと景色は良く、なんだか飛べそうな衝動に駆られるのはきっと自分だけでは無いと思います。しばらく、鹿川の谷やだき山、昨日登った地蔵岳に陽が当たるのを待ってから下山開始です。

 山馬鹿さんからこの下りは危ない箇所があると聞いていたので、心して下山開始しました。当初、聞いていた所は新しいルートが開かれていて安全にはなっていましたが、ここを含めて気を抜けない下りでありました。
 
【宴会2】
 昨日に引き続き、本日のメニューは麻婆なす、野菜、キャンプ場産タケノコ、高級霜降り牛肉〜、アルコールはエビスにどこかの金賞を取ったワインと今宵も贅沢三昧です。そよかぜ姉さんによれば、3日にしっかり歩いたのに、ちーっとも体重が減らんかったそうです。確かに、みんなでガッツリ食べました〜

 登った高さ 1,500m位  歩いた距離 13.3km  時間 9時間30分(休憩含む)  時期 2013.5.4 

  







 (1)地図「1.県道入口」
看板とチェーンソーアートの彫り物が目印です。








(2)同左〇の拡大

  (3)登山口。
車高のある4駆ならここまで行けそうです。





 (4)同左〇の拡大。
下の看板には初心者には難しい的なことを書いていたような・・・

(5)前半の杉林の中もかなりの急登です。





(6)地図「5.ゴルジュ」
趣のある場所でした。

(7)門のように立つ木。この横を通過しました。


 


(8)地図「6.難所地帯
次々とロープが設置されています。

 (9)(8)と同じ 





 (10)地図「6.ゴルジュ2」
かなりの急傾斜です。

(11)難所は過ぎても急登は続く〜 





(12)ザイルも続く〜

(13)アケボノツツジ。




 (14)地図「10.展望良」
展望も良好、この辺りから気持ちよい稜線の歩きが始まります。




 (15)ブナやヒメシャラの森


 


(16)地図「11.ブナラ様」
こちら側から見るとブナ、反対側から見るとナラ。
先のピークが西峰で向こう側は降りれないこともありませんが崖です


(17)地図「12.西峰」

 



(18)西峰を見上げたところ。迂回路も以外と難路のようでした。

(19)地図「13.だき山」
森に囲まれた良い場所でした。




(20)だき山の下りを振り返って。

(21)地図「14.看板」





(22)国見山に近づくと再びアケボノツツジが多くなります。

(23)地図「16.国見山」
三角点から鬼の目山方面に進むと展望が開けます。
山頂へ向かう分岐点で藪こぎ隊5人組に遭遇しました。





(25)国見山から見える鬼の目山
ただ、ピンク色が見えない気がする・・・

(25)地図「15.分岐」
この辺りはアケボノツツジが群生状態でした。





(26)地図「17。分岐看板」

(27)藪こぎ隊の皆さんがいるのは





(28)地図「岩峰」の上です

(29)地図「18.ケルン」
ここから先は踏み跡も弱く、目印も少なくなりました。





(30)鬼の目山の斜面ははハゲた箇所が多く展望はまずまず。
右の↓がだき山、左の↓が国見山です

(31)地図「19.鬼の目山」
苦労して到着したけど滞在時間1分でした。






(32)山頂直下のスズタケ林

(33)杉林から枯れ沢に出たところ





(34)地図「20.沢へ」
2本の杉林に目印が巻かれています。

(35)ミツバコンロンソウ





(36)結構広い沢を下っていきます。

(37)地図「21.林道へ」
鋒岳方面は林道が壊れているので要注意です






(38)地図「23.鉾岳へ」
林道沿いに看板が立っていました。

(39)地図「24.鉾岳」
山頂には地味な看板が置かれていました。






(40)鉾岳山頂から少し奥に進むと抜群の眺望で
眼下にはキャンプ場も見えました。

(41)鉾岳から下山途中のナメ





(42)危ないとは聞いていましたが結構な登山道でした。

(43)沢を徒渉するまで気を遣う場所が続きました





(44)沢を渡るとだいぶ足下も安心できる状態に変わります

(45)地図「伐採地」の横を下っていくと間もなくキャンプ場です。





(46)下から見上げた鉾岳。

(47)二晩続けて豪華夕食。
かごのタケノコはキャンプ場産、牛肉は超霜降り〜