【プロローグ】 今年も恒例のGW山行。長崎隊から宮崎県延岡市の山奥にある鹿川(ししかわ)キャンプ場をベースにして3日間周辺の山とアケボノツツジを楽む内容のメールが届きました。「地蔵岳」、「だき山」、「大崩山・宇土内ルート」を3日間で歩く内容です。何度かメールで往復している間、2日目のダキ山だけではもったいないので国見山まで縦走することにし、体力の温存状態をみて3日目を考えようという、勝手知ったるメンバーのチョーあばうと計画です。実際、2日目の行程も自分のわがままで鬼の目山まで縦走する結果となりました。 【合流】 約束の時間に国道218号沿いの道の駅で合流して、ベースキャンプとなる鹿川キャンプ場へ移動です。この辺りの地形は見ての通り急峻で国道こそ立派ですが、一度谷沿いの道に入ると狭いし、カーブは多いしと・・・国道から約1時間でようやくキャンプ場に到着です。使用料はテント1張り1,000円/日を支払いとりあえずテントを張る場所だけ確保して地蔵岳に出発です。 事前情報によると大崩山宇土内ルートにほど近い場所に登山口があり標高差も400m程度のお気楽登山のはずでしたが・・・ 【登山口】 目的の登山口に向かっていると、斜面に立派な「地蔵岳登山口」の看板と、これまた立派なチェーンソーアートが設置されていて、登るなら紹介されてないルートの方がいいなぁ、と初モノに心が奪われやすい自分は、本来の登山口から登ろうと提案する山馬鹿さんを強引に説き伏せ、この登山口から登ることにしました。 【登る】 登り始めると急登ではありますが最初はそーでもありません。一応、登山口の看板が設置されているだけに目印もまずまず、急な箇所にはロープ、岩場を乗っこす場所にはアルミハシゴも設置されていて、それなりに整備はされていますが、元々このルートを登る方が少ないのか踏み跡が弱く場所によってはテープが無くなったり、何度かルートを探すことがありました。 地図上では2ヶ所ほど崖印を通過することになっていますが、今になって思い起こせば上の段の岩場の前後で特に難儀しました。いずれにせよ山頂まで息抜く間もない山でありました。その一方で景色の良い場所では地蔵岳の岩場が目の前に、鹿川方面を見れば新緑が燃え当初予定していたルートでは味わうことが出来ない景色でありました。 山頂直前はスズタケのトンネルでこれはこれで難儀し、山頂もスズタケに囲まれ三角点と壊れた標識だったので最高点に行ってみよう東に少しスズタケを分けると次第にスズタケは消えアケボノツツジの咲く丘に変わりました。あとで確認すると最高点はもうちょっと先でしたが、休憩するには良い場所でした。 【下る】 ここからは当初、予定していたルートです。きちんと予習していたそよかぜ姉さん、山馬鹿さんの指示に従ってまずは、尾根に沿ってスズタケの中を下っていきます。尾根から右折すると左が赤松、右が杉林の中を下っていきます。そのうち谷に突き当たり、下っていくとロープが張られた場所がありここが少々難儀する程度です。本当なら結構難儀と感じる場所かもしれませんが、登りの印象があまりに強烈だったため鼻歌混じりで通過しました。 最後、テープが怪しくなりましたが、枯れ沢に出ると下に林道が見えたので沢を下り林道に到着。この辺りに登山口があるはずと、当日と5日に大崩山に登る際に登山口の看板を探しましたが結局、看板は見つからないままでした。ここから、登りの登山口まで約3km歩いて下りました。 それにしても、初日の前菜にしてちょっと強烈で、翌日ダキ山に登っていても「昨日の地蔵岳に比べれば・・・」と思わず口を突いて出るほど印象の深い山となりました。 【風呂】 17時過ぎにキャンプ場に到着すると、山馬鹿さんが「今から、風呂を沸かす!」とのこと。面倒くさがりの自分は「え〜、水で体を拭けばいいっすよ〜」と言いながら、薪を集め火を炊いておりました。一度、火の番を始めると小さい頃、風呂を沸かすのが仕事だったことを思い出しました。小学生が火を扱うので当然まじめに火の番をする訳がなく、「火で遊びながら」となります。特に、面白かったのはかんな屑を一気に入れておくと、最初は煙だけが上がるのですが、最後は爆発的に燃え通風口から火の粉が背丈ほど吹き上げる光景を思い出しました。 そんな昔話をしながら山馬鹿さんと交代で涙を流しながら火の番をすること1時間、風呂が沸き久々に底板を沈めながら短時間ですが昔懐かしい五右衛門風呂に入ることができました。五右衛門風呂のシステムを知っているのは自分たちの世代までのようで、隣のテントにいた40代前後の方は入ったことがないので、同じパーティの方から入り方の指南を受けていました。 【宴会】 今回はベースキャンプ方式なので快適グッズを持ち込んで豪華食事です。ワインに馬肉、麦焼酎、それにやっぱり普通山では食べる機会が少ない野菜。カセットコンロ持ち込みで調理も快適です。今回は風呂を沸かしながらビールで乾杯したので、テーブルではワインで乾杯、食べながら山馬鹿さんがいつものように美味しいご飯を炊きあげています。 いつもなら、このあたりで気絶するはずの山馬鹿さんが起きていますが、なんだか呂律が怪しい・・・でも、起きている山馬鹿さんは最後お皿の片付けまで手伝ったりと、さっさと寝た自分に比べてなんと優しいことか・・・と、翌日話をしていると記憶が無い!とのこと。こうして、波乱に満ちた初日も夜が更け、今日の疲労を感じながら明日は歩けるのかな〜 と一抹の不安を感じながら床につきました。 登った高さ 600m位 歩いた距離 6km(林道歩き3kmを含) 時間 4時間30分(休憩、林道歩き含む) 時期 2013.5.3 |
(1)地図「0.駐車」 一番近い路肩が広い場所に止めて出発です。 |
(2)地図「1.登山口」 こんな立派な看板に触発されました。 |
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(3)急登を登っていきます。 |
(4)勾配がさらに急になり4駆で登るそよかぜ姉さんです。 |
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(5)「地図2〜4」にはこんな看板が設置されています。 |
(6)分かり易い箇所もあります。 |
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(7)がやっぱり急登です。 |
(8)あちこちにロープが設置されています。 |
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(9)地図「5.展望岩」 ここからの景色は絶景かな〜 |
(10)同左から地蔵岳の景。 眼下には新緑の森が広がります。 |
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(11)はしご場。 |
(12)ここの乗り越えると地図「6.地蔵岳南峰」に着きます。 |
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(13)地図「6.地蔵岳南峰」 ここから先ちと道を探しました。 |
(14)地図「7.トーテム岩」 ここも景色良好ですが難路はもう少し続きます。 |
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(15)地図「7.トーテム岩」付近から。 |
(16)地図「9.地蔵岳」 急登、難路が終わるとスズタケの中を直登すると スズタケに囲まれた山頂に到着。 |
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(17)山頂から東に移動するとスズタケも消え アケボノツツジが見頃でした。 |
(18)地図「11.分岐」を右折したところ。 しばらく杉林です。 |
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(19) 沢に突き当たると谷沿い自然林を下っていきます。 |
(20)地図「13.ロープ」 気を抜くと危ない場所ではあります。 |
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(21)岩の間を下って・・・ |
(22)枯れ沢を下り、林道沿いの地図「14.下山口」に出ました。 |
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(23)地図「14.下山口」 看板があるそうなんですが周囲の切り出し作業 のせいか登山口の看板は見当たりませんでした。 |
(25)林道から見上げた新緑と地蔵岳の岩峰 |
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(25)五右衛門風呂で火の番中の山馬鹿さん。 二人でエビスを飲みながら涙を流していました。 |
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