雪もクラスト化し楽ちんでした〜

 今年の冬は寒いようで、でも雪が少ない、もしくは残雪期間が短いような気がします。そこで、今回の寒波と同程度の寒さがいつ再来するか解りませんが、3連休前のこの寒波を逃すことは「あっちゃあられん」、ということで祖母山お泊まりテント泊山行することにしました。想定したのはまずまずの積雪と樹氷と適度の緊張と夜の寒さと格闘する状況でしたが・・・

 計画は、尾平から宮原を経由、祖母山でテント泊し翌日、古祖母山まで歩く予定です。このコースでしっかり雪景色の祖母山を堪能する予定でしたが、あに図らんや、雪は縦走路に出てもほとんど無く、樹氷も思ったほど成長していません。正直、気合いが抜けたところです。せっかく、雪落とし用のたわしを仕入れたのに・・・。これとは別に、久々のテント泊だったこともあり体力的なこと、とテント生活編でどーよ、といった課題も確認したところです。

 11時前に尾平登山口に着くと連休初日にも関わらず車が1台も止まっていません。前日まで九州北部で降ったの雪の影響と思われますが、登山口から見上げる限り雪はほとんど見当たりません。8日に九州北部で降った雪は祖母山系まで届かなかったようです。

 久々のテント泊装備なので、ゆっくりペース。宮原の縦走路に2時間ほどで到着。風も微風で小さい広場にはちょうどいい感じで陽が当たっているので、汗で濡れた背中を太陽に向け暖を取りながら休憩です。普段ならここでアイゼンを装着するところですが、雪の状況をみるとどうみても不要、ぱらっと降り積もった雪を踏みながら山頂を目指しました。9合目小屋付近からようやく樹氷が見えるようになりました。

 小屋に着いてからアイゼンを履き山頂へ。ここから山頂までは樹氷が素晴らしく上を見上げながら足を進めます。また、9合目小屋からは北谷方面から登った方と思われる足跡がちらほら、ようやく人の気配を感じることが出来るようになりました。山頂でのんびりしているとまずは2人、その後5名ほどが登ってこられ皆さん小屋泊まりとのことでした。

 久々の山頂泊だったので夕暮れ、ご来光を撮影すべく、まずは夕暮れを待ちます。空気がどんよりした感じで中国産のPM2.5ではないと思いますが、光に切れがありません。でも、障子岩尾根に映る祖母山のシルエット、夕日に輝く尾根や縦走路北西斜面の樹氷はこの時期ならでは景色です。夜はそれなりに冷え込みましたが、昨日までの雪が降る気象条件を考えるとむしろ暖かかったのかもしれません。その、証しという訳ではありませんが、翌朝には昨日までの樹氷はすっかり落ちてしまっていました。

 夜は当然お一人様、今回は暮れに購入した四角のコッフェルの扱いはどーよ?ということがお題でした。以前、本で読んだのは、この四角の大きさは袋ラーメンの大きさに合わせている、みたいなことを書いていましたが、改めてパッキングする時に確認するとちょうど良い、というより「◎」の大きさで、実際に使ってみても扱いやすかったです。
 最近疑問に感じているのは、一緒される方はご存じのとおり、なぜか無駄に荷物が多い自分としては、合羽でも寝袋等々、丸くして袋に収めることで、ザックの無駄なスペースが多くなります(お前が言うな!と言われそうですが・・・)。その点、四角のコッフェルは無駄なスペースを作りません。早速、翌朝、テントをシーツを畳むようにしてザックに収納してみて感じたのは、袋に入れる手間が省け収納も簡単にできました。物を仕分ける、整理整頓する上で必要な袋もありますが、脱「円形収納」に積極的に取り組みたいと思いました。

 それと、もう一つのお題。「トランス・ジャパン・アルプス・レース」を見ていて、思わず「合点」したのはプラティパスを枕にするというもの。昨年、テント泊の際、口が凍り付いて難儀したことを思い出し、まさに一石二鳥の活用方法!ただし、水漏れをしないことが前提です。というのも、長らく使っていたプラティパスがどこからともなく漏れているようで、今回に合わせて新品を購入したところです。お陰で、寝心地は合格点、大した荷物ではありませんが枕を減らすことが出来、凍結も回避することができました。

 6時20分頃からオレンジ色の夜が淡々と明けている様子を眺めていると、昨日までびっしりとあった樹氷がほぼ皆無状態。7時過ぎに陽が昇る頃昨日、小屋泊の方が来られ景色を眺めながら、福岡の方で、祖母山系には年に10回程度は来るそうで、ルートや花の様子には詳しく盛り上がってしまいました。その一方でテントを撤収、8時過ぎに山頂を出発。昨日より、空気も綺麗でかなり遠方まで見通す事ができ、市房山、さらにその南霧島方面まで見えていたようです。

 古祖母山で本日の景色を楽しみながら軽い昼食を取り、コーヒーで一服。古祖母山出発後、直下の登山道は凍っていて時折、尻餅をつきながら下っていきます。傾斜も緩やかになる頃には時刻も昼前となり風も穏やかで、本当に2日前に雪が降ってたとは信じられないような気象条件です。今回は、想定とは裏腹の冬期(というより早春)テント泊山行でした。 



 






 (1)宮原(1,400m)。雪は日陰のみ・・・
 





 (2)振り返って大障子岩。
 





(3)山頂手前にて。





(4)祖母山頂。






 (5)祖母山頂より障子岳方面。




 

 (6)9合目小屋方面





(7)障子尾根に映る祖母山のシルエット。





 (8)夕日に染まりつつある樹氷


 


(9)星空。





 (10)夜明け前の傾山




 

(11)尾平方面と大崩山。





(12)来る時は北側が真っ白だった由布岳





(13)縦走路





(14)障子岳。奥には阿蘇山。





(15)障子岳山頂より。





(16)のんびりお茶した古祖母山





(17)市房山とその両側の奥がたぶん霧島連山 かな〜?





(18)春のような陽射しでした。





(18)日向の国に出たところ。





(19)四角のコッフェル。収まり具合はこんな感じでラーメンなら2袋入ります。
左はフライパンで焦げ付きにくいよう加工しています。






(20)猫と比較(する必要もないけど・・・)





(21)