何も無い傾山へ・・・   

 日本各地で遭難の報道が飛び交う中、地元大分でも傾山で道に迷い一時「遭難」が報じられた所ですが、無事発見され胸をなで下ろしたところです。そんな中、山に行くものとしては家族に「祖母山系に登ってきます。」、と告げるのも少しではありますが、小さい声になってしまいます。

 本当は傾山、大障子岩も候補にあげましたが、傾山は遭難騒ぎがあったばかりだし、メンノツラから池ノ原を経て大障子岩に登るルートはがいまいち時間が読めないので、何も考えないで登れるルートとして宮原ルートから祖母山へ、途中は着替えやアイゼンのセット等最小限の休憩だけで一気に登りあげることにしました。登りながら感じたのは勾配は黒金尾根より辛いのでは、と。そんなことを考えながら登っていくと1,200m付近から雪がぼちぼち見え始め、1,400mの縦走路に出ると圧雪状態となっていました。雪は多いところで数pといったところでしょうか。若干スリップするものの9合目小屋まではノーマルで大丈夫でした。

 縦走路に出てからから9合目小屋までスズタケに積もった雪攻撃を覚悟していましたが、両側のスズタケを刈り倒していたのでその心配はほとんどありませんでした。ただし、黒金尾根の降り口は相変わらずですでに合羽を脱いでしまっていたのでちと背中が冷たくなりました。

 山頂に着いて霧氷の状況で黒金尾根方面に下るか、同じルートをピストンするか決めていました。山頂から古祖母方面の景色は真っ白とまではいきませんが、かなり霧氷が見えたので黒金尾根を下ることに決め、しばしコーヒータイムです。
 最近は爺と話すことが多く、今回は自分が着いた直後に神原から登ってこられた年配の方から声を掛けられました。あまり、会話を交わすこともありませんでしたが、かなり山歴が長い方のようで、「体力的に傾山には登れないかもしれないな〜」とポツリ。自分の口からこの言葉が出るのはいつなんだろうと、帰る車の中でもふと思い出してしまいました。

 ほんのちょっとの間に自分も含め、6名が山頂に到着。ちょっとだけ賑やかになりました。30分ほど休憩して下山開始、上から見るほど霧氷は無く少しがっかりです。しかも、積雪が少ないため念のため付けていたアイゼンが根っこに引っかかって2回ほど久々に前のめりで転倒してしまいました。あぶね〜・・・

 縦走路から黒金尾根に下り始めて30分ほど場所、ちょうど12時頃でしたが、男性が登ってきて、「縦走路までどの位ですか?」と聞かれ、「どこまで行くのかな〜?」と思いつつ、ここまで30分で下ってきたことを伝えました。大した雪でもないし天候も悪くないので「遭難」なんてことは無いと思いますが、この時期縦走路までには遅くても11時には着きたいところです。

 来週は3連休ですがハーフマラソンを走るため、歩いてもお手軽里山登山になりそうです。

  






 (1)宮原分岐 1,400m。





 (2)馬の背付近にて。
 






 (3)9合目小屋にて





 (4)山頂から縦走路方面。まずまずの雪か・・・





(5)山頂直下の樹氷。





 (6)穏やかな祖母山頂でした。
 




 (7)同上





 (8)山頂直下のはしご場には大きな氷柱。





 (9)展望台から振り返って。





 (10)縦走路





 (11)展望台より





(12)黒金尾根分岐





(13)縦走路に入るといきなり雪に覆われていてスズタケ雪のラッセルです。





(14)どんな風に倒木の上を歩いたのか気になる・・・





(15)ここまで下るとほとんど雪は無くなりました。





(16)しっかり成長した霜柱。





(16)黒金尾根八景、800m地点。





(16)登山口より。





(16)帰宅途中で見上げた由布岳。