今年5月の連休に長崎隊の皆さんと木内山岳から桑原山に縦走し矢立峠に下っていく時、明らかに宮崎県と大分県の県境を歩くような踏み跡と看板が見えたので、恐らく、県境を歩くルートがあると判断しネットで調べてみると、宮崎県側の黒内谷方面から登るいわゆる「上人ルート」は多く拝見しましたが、大分県側から登るルートの報告はほとんど見かけません。 でもって、地図を見ると藤河内渓谷に向かう途中から林道らしき道(桑ノ原林道)があり、そこから尾根に向かって点線ルートがあるので、このあたりから取り付いて尾根まで上がればなんとかなるやろ〜、途中から上人ルートとも合流するので大丈夫、くらいの乗りで歩いてみることにしました、が・・・ これがどうして結構な急登で、確かに国土調査の跡やプラスチックの杭等があるのでこれを目印に登っていくのですが、これも意外とまばらで、県境を中心に大岩が多くそのたびに左右にルートを振り、時折尾根が広くルートがわかりにくく、登山道があるわけでもないのでステップも無く急坂にふくらはぎはパンパンで、肉体的にも精神的にも予想外にハードです。せめて等高線位確認しておけば良かった・・・登りながら改めて地図を眺めながら反省。 とはいえ、これだから新しい未踏のルートは止められませんなぁ〜 以下、レポです。 国道326号から藤河内渓谷に向かって2kmほど進むと鋭角に入り込むように「桑ノ原林道」の看板がありここから入ります。林道はやや荒れていますがやばそうな所はゆっくり行けば大丈夫でした(車高の高い車ならたぶん平気です)。 今回、登山口とした場所は、本来の点線がある場所より少し下で、駐車はそこから200mほど下った場所(GPS地図)に結構広い場所があったのでここに駐車しました。下山後、本来の登山口を確認しましたがこの場合もここが一番駐車適地と感じました。 取り付きから杉林の中の歩きやすい場所を適当に尾根に向かって登っていくと20分ほどで尾根に到着。地図ではフラットですが数回小さいアップダウンを繰り返した後、本格的な登りが始まります。概ね尾根を歩いている間は国土調査のピンクのテープ、なにやら記号を書いたラベル、赤もしくは黄色のプラスチックの杭等々がありますが、見落とすのか、はたまた自分が県境からずれているのか時折見あたらなくなるので、頻繁にGPSで自分の居場所を確認しながら登っていきます。 岩場を巻いて登り上がると足下が無かったり、ルートを探しながら急斜面の4WD歩行が続き、途中、大きな岩屋っぽい場所があったり、七年山方面が見えたりと基本樹林帯の下ですが景色も時折見えるなど、なかなか変化に富んだルートではあります。とは言え、なかなか上人ルートに合流しないこともありこの間が長く感じました。出発して約1時間40分、ようやく上人ルートと合流、あとで確認すると取り付きから合流地点まで標高差で約500mあり、こんなこともきちんと把握しておけば気が楽だったのに、と帰宅後も反省です。 合流後は、上人ルートのレポが多数あるので詳細は割愛しますが、登る視点からすると、恐らく以前あったであろうスズタケが消滅し登山道がわかりにくくなっているような印象で、それでも弱い踏み跡とテープや時折張られたロープなどで概ね道から外れてないことを確認しながら登っていきます。 標高が高くなるにつれ、樹林帯のスケールが次第に大きくなり、それぞれの木々もボリューム感があり下山途中では大きなブナの木を激写しました。 登り始めて約3時間、今回は少し荷物を重くしていたこともありますが、なんとか辿り着いた、といったところでしょうか。今日は寒気の流れ込みによる冷たい風が吹きますが桑原山周辺は天気も良くコーヒーとお手製のおにぎりをほおばり日向ぼっこしながら山頂に40分ほど滞在しました。帰宅すると、県北はあまり天気が優れなかったとのことだったので、天気が良かっただけラッキーだったようです。 本日は途中も山頂でも鹿以外に誰も会わない静かな山行でした。 登った高さ 1,100m位 歩いた距離 8.2km 時間 6時間(休憩含) |
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(1) 「桑ノ原林道」入口。←方向に進みます。 国道326号から藤河内渓谷方面に2kmほどの地点です。 |
(2) 林道入口の看板。 |
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(3) 林道入口から1.2kmほどで橋を渡ると間もなく今回駐車した場所に到着します。今回は前日の雨のせいか結構な水量でした。 |
(4) 地図「0.駐車場」 この辺りだけ路肩が広かったので、今回はここに駐車しました。 |
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(5) 地図「1.登山口」 駐車した場所から200m程の場所。 ここから尾根まで杉林の中を適当に詰めていきます。 途中、作業路らしきものがあったので尾根まで詰めず、これを桑原山方面に歩いても良さそうでした。自己判断でお願いします。 |
(6) 地図「2.登山口b」 ここが、本来登山口とするはずだった場所です。やはり谷を詰めるようです。 |
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(7) 地図「3.尾根」 まずはフラットな尾根に到着。 |
(8) 地図「急登開始」 を少し過ぎたあたりです。 |
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(9) 岩が多く、これを避けながら登っていきます。 |
(10) 地図「4.赤松」 今回、登山道で見かけた中で最も大きい赤松。立ち姿も特徴がありました。 |
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(11) 今回、目印としたプラスチック杭と何やら記号が書き込まれた紙ラベルが付けられた杭。 |
(11-2) 周辺はこんな感じです。 |
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(12) 地図「5.岩屋」 見た目より結構大きいです。 |
(13) 地図「6.上人岩屋ルート合流点」 下山時に通り過ぎない様にロープが張られ、これに看板が取り付けられています。 |
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(14) 地図「7.三角点?」 作りは三角点のようですが、地図にはそれらしい記号も数値もありません。 |
(15) 地図「8.展望良」 真っ直ぐ歩くと桑原山山頂が見える場所へ。でも、この先道が無いので少し後戻って、右下に木製の階段を降りて岩場の下を歩きます。 |
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(16) 木製の階段です。 |
(17) 気持ちよい場所もあります。 |
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(18) 地図「10.ブナ広場」(仮称) フラットで倒木がイスとなり、日当たりも良かったので休憩するにはちょうど良い場所です。ここから山頂まで40分程度でした。 |
(19) 尾根をトラバース。 |
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(20) 立派なブナがあちこちにあり思わず見上げてしまいます。 |
(21) 振り向くと北川ダムや鷹鳥屋山が見えました。 |
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(22) ここからもうチョイです。 |
(22) 今回の山行のきっかけになった看板です。右下の赤い方が矢立峠方面、 左上のが「八本木」と書かれ、こちら方面に踏み跡があったので登りたくなった次第です。 |
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(23) 桑原山山頂。 風は冷たかったですが、風さえ避ければ暖かな日差しでした。 |
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