一つ戸城山(中津市耶馬溪町) 364.4m  〜尾山(中津市山国町) 749.9m

 里山レポです。

 なんと言っても、インパクトのある三角点名で地図で見ても山頂周辺はなかなかの地形です。手元の資料によれば、地元では「たこんはた」と呼ばれている他は、なーんの情報もありません。三等△点は設置されているものの、点の記も無く、webでも見つからず、そのうちにと思っていましたが、やっぱ登ってみるべ、と思い立ちました。 
 
 それにしても山の地名に「蛸」です。タコ!! 
 想像力を掻き立てるには十分すぎるネーミングです。ついつい日本昔話風にレポしたくなります。
 むかーし昔、山ん中に大きな蛸と大蛇が住んどったんと、みたいな。

 まずはお断りです。今回の蛸畑三角点は、固定した登山道があるかどうか不明です。従って、自分の経験とカンで登ったルートなので、ご承知置き願います。面白いルートでしたが、切り立った岩場もあり、安全第一です。複数で登るのであれば、ロープがあると余計に安心です。
 ※かく言う自分は、ロープは持参せず、必要な状況なら尻尾を巻いて下ることを信条としています。
  従って、ルートや足場、手がかり等の確認は慎重にしています(一応)。

 アクセスに従って、国道500号から六田の集落の中を抜けると、すぐに未舗装の作業道に変わります。道は谷に沿って登っていきます。道沿いの杉の木にテープが巻かれていますが、これは登山とは無関係のようです。

 しばらく行くと、右側に今回車を駐車したスペースがあります。この少し先からコンクリート舗装に変わり、まずは右、次に左に林道が派生しており、左のUターン状の林道の入口付近に1〜2台駐車可能なスペースがあります。

 コンクリ道は、次第に草木に覆われてきますが、道の終点(最後までコンクリ舗装)まで行くと、右側に堰堤があります。ここから山側に取り付きます。最初は岩が多い谷状の地形を獣道を頼りに登り、適当なところで北側の尾根に取り付きます。

 この尾根も北側は切れているので、足場、手がかりは要注意です。人がほとんど歩いていないためか、枯れ木立ちも多く、掴まる前に一度確認しないと簡単に折れて、落ちます。急勾配に加え、足下の土は適当に石も混じり滑りやすいので、登り以上に下りで気を遣いました。

 途中、低木や倒木の抵抗に遭いますが、昨日登った七年山のルートと大して変わらない状況で、何よりも有棘植物が少ないので、大した藪漕ぎではありません。次第に進行方向が東から南に変わる頃、尾根の肩に到着すると目の前に、どう見ても人工物が・・・
 見ると、今は使用されていない集落の共同アンテナ(多分)が倒れていました。ということは山の北側の集落用として設置されたとしたら、本来の登山道(管理道)があるはずなので、冒頭のお断りとなりました。

 この先は、一旦たおやかな尾根道と思っていると岩場というか岩峰出現、そしてこの先にも。この2箇所からのパノラマは緑の絨毯の上を飛んでいるような景色です。ということは、足下はすっぱり切れ落ちているので、絶対注意です。

 この辺りは、北東側が切れている一方で、藪漕ぎしながらなので、ルート取りに少し気を遣います。山頂が近くなると、今度は東側に開けた場所があり岩場に出ると、遠くにはくじゅうの山並み(多分)がうっすら見えていました。
 この先に調査用と思われる赤、青のテープが木々に付けられ、青テープは北東斜面に向かって降りていました。

 最後は、少し藪をこいで一番高い場所を目指すと、三角点のある場所に到着です。
 6畳程度の円形の山頂は綺麗に均したようにフラットで、以前は何かあったのか想像したくなるような地形でした。周囲は木々に囲まれているので景色は楽しめませんが、少し、暑かった当日は休憩するにはちょうど良い日陰で、地味な山頂でしたがのんびりしました。ちなみに、三角点以外の山頂の看板、プレートなど一切ありませんでした。 

 下山時は、来た道を確認しながら、岩場でゆっくり景色を楽しみながら下りました。
 アンテナより先の尾根の下りは足下が滑りやすく、右側が崖なので慎重に下る必要があります。また、適当なところで谷に降りないと林道に出るのに難儀することになります。当日も見覚えの無い倒木で「?」と、GPSで確認して、登るときよりも少し下で谷に降りました。

 登るときは、どんなかな〜、岩場に当たると先に行けるかな〜、落ちんように・・・と思う反面、途中の岩場の新緑の景色は感動しました。山の危険性も景色の良さも里山侮ることなかれ、本格的に暑くなる前にもう少し歩いてみたくなりました。
  (2015.4.26)    
  
  ア  ク  セ  ス
@国道212号を道の駅「耶馬トピア」入口方面に国道500号へ曲がります。
A国道500号を宇佐市方面に7.9km付近、六田から山側へ曲がります。
B川沿いに作業道に入り、途中適当な場所に車を停め、谷沿いの作業道を歩きます。
Cコンクリ舗装の終点の東側に堰堤があり、この反対側から取り付きました。

出発地点   到着地点 所要時間
(分)
3.作業道終了 6.アンテナ残骸 20
6.アンテナ残骸 13.蛸畑△点 30
13.蛸畑△点 3.作業道終了 50
    時間合計(休憩除) 100
      参考:全所要時間 120
  @ 登った高さ    330m
  A 歩いた距離  2.8km
登った高さ、歩いた距離は車を停めた場所からとしました。

地図はこちらから


 (1)
 下から見た蛸畑。左端が山頂になります。




 (2)
 国道から入るとすぐに集落を抜け、作業道に変わります。


 

 (3)
 地図「0.駐車地点」
 今回はここに車を停めて歩き始めました。

 


  (4)
 作業道は途中でコンクリ舗装に変わります。

 


 (5)
 地図「1.林道分岐」
 分岐した林道に駐車スペースがあります。
 
 

 (6)
 地図「3.作業道終了」
 堰堤を確認してから、奥の↑へ入っていきます。



 (7)
 最初は苔むした谷を獣道を登っていきます。




 (8)
 地図「5.この間急登」 です。

 (9)
 地図「6.アンテナ残骸」
 この先は、フラットな場所と岩場となります。




 (10)
 まずはのんびりした広い尾根。

 (11)
 地図「7.岩峰1」
 岩の脇を歩いてから岩の上に立った方が無難です。




 (12)
 同左。登ってきて振り返ったところ。

 (13)
 地図「8.岩峰2」
 から撮影した絵柄です。



 (14)
 地図「9.展望良岩テラス」
 この辺りは何カ所か景色が良いテラスです。

 (15)
 地図「11.植林」
 ここだけ植林が尾根まで上がってきてます。



 (16)
 地図「13.蛸畑△点」。

(17)岩峰1より




(18)絶景〜!! 真ん中の山は鹿嵐山です(岩峰2より)。