4月29日のマラソン大会を皮切りにレーズ三昧の5月が一段落したので由布岳のミヤマキリシマ見物を2週ほど楽しむと、鏡州の森もずいぶん昔のことのように感じます。 次なるトレイルもあるし、最近の開催されるレースを眺めてると距離、標高差ともに過激になり還暦を迎えた爺さんがポチッとするにはハードルが高くなりつつあります。そして、さらにハードルを高くしている理由は、全てではありませんが開催時期が夏場であるということ。 レースじゃなくても、この距離行けるんやろか・・・と妄想してみる。実際にいくつかプランがあり実績があるルートでも、今の時期で大丈夫? 体力は持つか? 払拭しなければならない不安とどうにかなるやろと楽天的な気持ちとの狭間で、今回は尾平から傾山をピストンすることに。 このルートで大きな不安は無いけど、天気予報の最高気温が高かったので暑さが気になるけど、一部区間を除けば、ほぼ樹林帯の下なので大丈夫。それより時間的にどのくらい掛かるか? 何時間動き続けられるか・・・10kmのマラソンだと50分、鶴見岳一気登山で2時間、鏡州の森でも5時間程度である 尾平越からピストンした時は、7時間20分。尾平から尾平越だと1時間半〜2時間プラスで体力の消耗を勘案し9〜10時間程度。この位は休憩を挟みながら動けないと。 ついでに、万が一に備えてZポールを持参してるけど原則使用禁止。 日曜日の尾平を4時過ぎに歩き始めながら、空を見上げるとピーカンな予報とは違う。 山ではよくあること、そのうち晴れて目くるめく景色を楽しみながら歩けることを妄想しながら暗い県道7号へ出ると稜線はガスに覆われ見えない。 トンネルそばの本谷山登山口からとりつき、無風の杉林を登り縦走路に出るとガス、というか五里霧中で大分側からの風が寒い。途中までフィンガーレスのグローブで我慢したけど途中でオーバーミトン装着。 ガスなんだけど木々に霧が貯まり雨となって落下。こうやって山のある地域は天気予報に見えない雨が平野を潤していることを知る。でも、半パンノースリーブの自分には寒くて濡れることの方が問題である。思いのほか足下は滑らないのは救い・・・ 前日が雨やピーカンで放射冷却だと草木に降りた露で靴は水浸しになるのはこれまでの経験で明らかで、普通の登山靴だとスパッツを着けないと靴の中で水没するのは必至で、そして、水没するとその日は一日不快な山行となります。 トレランで経験して良かったのは、こんな状態になっても靴がゴアではない(これ重要)こと、ソックスが速乾性(これも重要)の組み合わせで、行動しているうちに乾いてしまうこと。見かけた山靴の紹介記事で、すぐ乾くと宣伝してたけどゴアでないだけで、もっと言うなら速乾性のソックスとの組み合わせが重要です。 この日も笹原区間に入るとあっという間に水没するも穴が開いたボロ靴効果であっという間に排水し、走っているうちに水は抜けてしまいます。下山間近の小川では靴ごと入水しさっぱりしました。 話は戻り時折ガスが晴れそうになってはガスが覆いピーカンになりそうにないけど、この時期涼しいのはありがたい。そう思いつつ九折越に着くとそこだけスポットを浴びるように日差しが差し切り抜いたようなまぶしい景色です。傾山に向かう途中ではガスの中に日足が伸び神々しくもある風景に気持ちを癒やされながら喘ぎながら登っていきます。 猫耳展望台からは山頂から三つ坊主にかけてガスで見えない・・・戻る頃には晴れてるやろ、と思いつつ山頂に向かう途中、風下になるのか大崩山方面だけ窓が開いたように晴れてました。山頂では時折、三つ坊主や祖母山がちらほら見える程度だけど見飽きない景色が続くけどそろそろ帰らないと。 少しは回復するかなぁ、と思った天気はあまり変わらず。猫耳展望台で猫耳を見上げることは叶わず、場所によってはガスが晴れる程度で、思いのほか気温も上がらずその点は快適ではありました。 九折越から本谷山までの間、往路は下り基調なのでそんなに感じないけど、復路はアップダウンが多く、疲労も相まって辛い。特に、本谷山手前はなんちゃってピークが数回、そのたびにガックシ・・・何度も通過しているけど記憶力の悪さにガックリな自分です。 山旅終盤の復路のブナ広場付近では祖母山も見え、ちょっとだけご褒美を頂いた感じです。その後は、途中の小川で水浴びしながら駐車場に戻ると、6、7台車が止まっていました。 久々深見堂に立ち寄りケーキケースを覗くとにこやかに「抹茶ショコラは売り切れました」と自分が聞く前に説明がありました。残った中から、食べたことが無かった種類をチョイス。やっぱり安定したおいしさです。 帰宅する途中から陸上日本選手権が放送されていたので、帰宅後はこれの観戦。 圧巻は3,000mハードルの三浦選手、5,000m女子の田中選手。二人とも共通に感じたのは、明らかに世界を目指していること。レース内容もそうだしインタビューを受ける態度も優勝した嬉しさより、本日のレースは世界を見据えた中でどーだったか、と。 その証拠に、二人ともほとんど笑顔が無かったこと。改めて、レベルの違いを感じた日本選手権でした。 −備忘録− 【気象条件】天気:晴れ 気温:15.2(4:00)〜23.9(13:00) 風:西北西〜東北東 1〜4m ※観測地点 高森(標高555m) 【データ】距離:28km 累積標高:2,600m 掛かった時間:8時間20分(休憩含) 【格 好】 ノースリーブ、アームスリーブ、ランパンインナー付(サロモン)、フィンガーレスグローブ 【足 下】 靴(アシックス) 靴下(Xソックス) 【持ち物】 ザック(BD15L)、フラスコ500ml×2、ハイドレーション1.5L、合羽上下、アンダーシャツ、グローブ2種、 ヘッデン、スマホ、バッテリー(5,000mA)、データロガー、救急セット(含:イマーゼンシーシート、胃薬)、携行カップ 【食 料】 アミノバイタル、ジェル、塩熱サプリ、あられ、ラスク、白桃パック、鶴の子他、ブルーベリー |
(1)想定以上のガス (2)この辺りで完全に靴の中が水没 (3)本谷山。前回はここでテン泊した方と遭遇 (4)ほっと一息な九折越。癒やしの景色 (5)神が降りてきたかも。しばらく見とれる。 (6)猫耳は見えず・・・ (8)後ろ傾 (9)三つ坊主もちらほら (10)一瞬の青空 (11)戻る途中の大崩山方面 (11)足下には時々ミヤマキリシマ (12)もうちょっと (13)小屋で前夜採れブルーベリー (14)笠松山にて。案外遠い本谷山 (15)ここでの展望は無く、再び靴は水没(-_-) (16)展望台より (17)ブナ (18) (19)ブナ広場にて。ようやくそれらしい景色に。 (19)ブナ広場周辺の森 (20)この景色を眺めて縦走路とお別れ (21)着いた。 (22) |