祖母山・神掛岩ルート(2018.3.31)
 発端は今から2ヶ月前の傾山でのこと。目出度く女王様とばったり出来た勢いで口を滑らせたのが運の尽き・・・しかも、桑原下山後はピックアップしてあげます、の一言に乗せられて実行するも、当日夏木山辺りを通過するまで事の大変さに気がつかなかった自分の認識と計画の甘さを痛感したしだいです。

 話題の元は「チャレンジ!5山制覇 in大分県佐伯市宇目
 5山(傾山、新百姓山、夏木山、木山内岳、桑原山)の山頂表示と自身の写真を送付するとオリジナルタオルをゲット出来るイベントです。山頂の話題で1日で5山、行けるんじゃね、一気に山頂看板をゲットしよ〜的軽いノリ。季節や天気と相談した結果、本日実施の運びとなりました・
 ※エコパークのブログ「エコパークの歩き方」によれば5月24日時点で16名が達成したとのこと。
  このサイトには山の情報が随時掲載されているので、5山中心に登る際に参考になると思います。

 3時15分に払鳥山の西山登山口をスタートし杉が越えまではほぼ想定どおりの通過タイム。傾山山頂は珍しく朝駆けの方々で賑わう中、
 「どちらからですか?」「西山登山口からです」
 「ひょっとして、よっちゃん?」「はい」
 「暗闇の中、傾に登ってくるのはよっちゃんしかいないと思って」、「あはは(そこか〜)」
 祖母傾山系でハードな登りをしているあつしさんでした。本日の予定を告げ水2Lであることを告げると、足りないのでは・・・その時点で、そうかな〜 と思ってましたが気温が上がったこの日、その予想は見事的中(-_-)

 今回登るに当たり記憶がほとんど無いのが、杉が越〜夏木山辺り。自身のHPで過去の記録を確認すると、夏木山まで約3時間。それなら荷物も軽いのでもう少し短時間で行けると踏んで、トータル桑原山には11〜12時着かな〜と。

 あとで冷静に考えるとあり得ない時間設定。杉が越まで4時間、夏木山まで3時間としてこの時点で10時。休憩などのプラスαで11時。この時点で桑原山に11時なんてあり得んポンコツな設定(^_^;) 
 そこから先の時間設定はイメージで適当に積み上げたのが運の尽き

 桧山から先のアップダウンは登山道では無く壁を下り、はしごを登るアスレチックコース。足の筋肉痛もさることながら上半身の疲れも半端なくて腹筋まで疲労してる。
 夏木山のナイフエッジの印象が強く、そこの通過は嫌じゃな〜、と思ってたけどそれまでのアップダウンで頭がおかしくなってたのか、エッジは緊張感も無く普通にスルー(^_^;)
 
 夏木山を過ぎると電波は圏外だし遅れていることを伝えられないし、気持ちは焦るばかり、水の減る速さも加速し、あつしさんの一言を実感。 喜平越から木山内への登り標高差200m何度休んだことか。そしてこの先に待ち受けるのが馬酔木ゾーン。

 春に来たときは普通に通れましたよ〜とかおりんさんから聞いてたけど、一応、覚悟はしてたけど藪に溺れること数度(-_-)、そこから脱出するも道は逸れるし、普通の登山道なら木山内と桑原の間も30分近く短縮できたと思うけど駄目でした。
日頃は攣らないようなアキレス腱両側付近もヒクヒク・・・最後まで持つんやろか・・・

 そして、もう一つ悲しかったこと。立派なブナの木が枯れていたこと(T_T)
 木山内の桑原側は森林の崩壊が著しく、1本立派なブナの木が残っていたけどいつか崩壊に飲み込まれるんやろな〜と思ってたけど、無残な姿となってました。

 そろそろ万次越が近付いた頃、あまりの遅さにかおりんさんが心配して降りてきて頂き、かおりんさんを見たときは水瓶を持った女神に見えました。

 この頃、固形物を受け付けなくなってきてて、かおりんさんが「どらやき食べます?」「いや」「麦茶あるけど飲みます?」奪い取るようにしてペットボトルごと頂き、だいぶ楽になりました。
 下山後、道の駅でコーラを飲むまで口の中が乾いて喋りにくい程乾き、帰りの車の中でノンアル2本飲んだけど、日頃の体重より3kgほど軽く水分的にかなり危ない状態だったかも・・・

 無事、かおりんさんにピックアップされるも既に疲れ果てたズタボロ状態で、何度も休憩をお願いしながらなんとか最後の桑原山をゲット。桑原山頂直前で「ビクトリーロード、頑張れ〜」と励まして頂くも「完敗のヘロヘロ・ロードっす」と最後の写真を撮影。下りも体がついて行かず何度か休憩を取って頂きました。

 下りのコースはかおりんさんが自分のHPで発掘して頂いた県境ルートを活用、最後は適当に植林の中を突破して林道に降りました。

 今回のチャレンジ、天気の影響もありますが実感として祖母傾1dayより辛く感じました。GPSのログだと距離は30km、累積標高差は3,000m位、時間は14時間。過去の1dayが15〜17時間なんで時間的にさほど変わりません。
 事前に国土地理院の地図で等高線と距離を測った際は距離25km、累積標高差2,500mだったことで安易に考えたことも精神的に苦しむ一因になりました。

 やってみよ〜という方のために以下に備忘録を記載しておきます。
  距離の割には進まない、
  アップダウンの程度が祖母傾一周よりエグい、
  水場が無い
  エスケープ出来ない(出来ても登山口に戻るのに難儀します)、
  ピックアップを含め協力者が必要、
  スマホの会社によっては圏外エリアが広い。
 出来れば新百姓〜夏木山区間、木山内を含む万次越から喜平越区間は事前踏査をお薦めします。

 両端の傾山と桑原山のコース、登山口の決めごとはありません。傾山は恐らく大分県側から最短で登れると考え西山登山口を選定しました。また、桑原山からの下山コースは祝子側に下る案も含め慎重審議した結果、今回のコースとなりました。傾山へも三つ坊主経由や宮崎県側(黒仁田)からでも良いかと思います。

 女王様もといかおりんさんから「次回はいつやる?」 「私が悪うございました。二度といたしません」
 やるにしても涼しくなってからかなぁ・・・いえいえ。
 今度は三つ坊主経由? あり得ん! そんな一気5山でした。

 帰る車の中で千秋楽を聞く予定だったけど車に戻ったのが18時過ぎ。19時のニュースで照ノ富士の優勝を知りました。しかも、予想外の優勝決定戦に持ち込まれるとは。それよりも前日の照ノ富士vs遠藤の一戦は希に見る好取組だったなぁ。

【備忘録】
 1.タイム
   西山登山口(3:10)→傾山(5:03)→杉が越(7:25)→新百姓山(8:35)→桧山(9:10)→夏木山(11:07)→喜平越(12:41)→木山内岳(13:02)→万治越(14:25)→桑原山(15:03)→終点(17:01)    (合計 13時間50分)
 2.距 離   30km位  3.累積標高 3,000m位 
 3.気象条件(観測地点:高千穂 標高350m) 気温 11.7℃(3:00) 29.0(14:00) 風:北西→東南東(1〜3m) 
 4.食糧事情 おにぎり×1、WINZONEゼリ-×3、まんじゅう×1、ラスク、ちーかま×1、レモンケーキ×1、かち割りあられ×1、、塩熱サプリ×7個 以上、胃袋に収納。
 5.服装 半袖(finetarack)、ランパン(patagonia)、靴下(X-socks)、靴(アシックス)、帽子
        手袋(フィンガレス、指有、防水ミトン)、アームスリーブ、ふくらはぎサポーター
 6.持ち物 ザック(12L)、ソフトフラスコ(500ml×2)+ハイドレーション、ヘッドランプ、エイドキット、イマーゼンシーシート
    カッパ上下、スマホ、モバイル、ヘッデンバッテリー、バンダナ








  
 (1)そで尾到着。まだまだ暗い。 



   
 (2)振り向くと黎明の時間帯。



   
 (3)展望の良い場所から本日のゴールを見ると遠い〜




 (4)朝駆けで賑わう中、端っこへ退散しそそくさと山頂を後にしました。

 


 (5)1枚目




(6)後傾より。まだまだ賑わってます(^^)




(7)




(8)ここで一息、おにぎり注入




(9)猫シルエット




(10)杉が越名物、アルミはしご〜登ってるのか下ってるのか・・・・




(11)忘れた頃に現れるハシゴ(^_^;)




(12)まだまだ




(13)下っているけどハシゴを登ります(^_^;)




(14)杉が越。ここまでは予定どおり




(15)傾山




(16)新百姓に向かう森は綺麗




(17)森の中にはツツジがいっぱい(^^)




(18)新百姓山




(19)2枚目。





(20)桧山。前後にはビューポイント




(21)少し近くなったような気がする(^_^;)




(22)アップダウンというより崖(-_-)




(23)ナイフエッジ。尻が痛ぇ〜




(24)振り向いてナイフエッジ。でも疲れてて緊張感が無いかも




(25)ナイフエッジで振り返って。スマホを落とさないかそっちの方が緊張(^_^;)




(26)だいぶん来た感じ。




(27)3枚目




(28)空を見上げて深呼吸。空は青く雲は流れる。




(29)




(30)要山。




(31)新緑も良き




(32)喜平越。ここまでもルートを外したけど。




(33)4枚目。この辺りから疲れて写真の枚数が激減(^_^;)




(34)悲しい光景(T_T) しかも馬酔木のブッシュに溺れること数度・・・あぁぁ〜




(35)5枚目
やっと着いた〜 到着しない自分を心配して万次越の先まで
かおりんさんが迎えに来てくれました。ありがたや〜




(36)




(37)下りながら見えた傾山。




(38)下山終了。この後、自販機へ直行〜





長い一日。かおりんさん本当にありがとうございました。