障子岳〜古祖母山(2014.3.23)
 いつもはラジヲを聞きながら登る山道を今日はスイッチを入れること無くヘッドランプの明かりを頼りに雪害で倒れた風倒木を避けながら登っていく。尾平登山口の気温は0度、風も穏やかで防寒着を着ること無く歩き始める。聞こえるのは川上渓谷の水の音、自分足音と心地よい息づかい音・・・
 祖母山系を登る時いつも感じるのは、標高600mの登山口から一気に1700mまで登るため、季節も冬と春の狭間を歩いているような錯覚にも近い感覚である。標高が上がるにつれ、2月の大雪の残雪を一歩一歩踏みしめていく。途中で渉った渓流の水も少し水温が高くなったモスグリーンの色合いで、この中をようやく冬眠から目を覚ましたようなサビがかったヤマメが少し不慣れな格好で川虫を追っている光景を想像してしまう。春間近で里山からは春特有の少し甘い新芽の薫りが印象的だ。
 まさに季節の揺らぎの中をゆっくりと霜柱の立った登山道を上っていくと、なんだか腹の具合がイマイチなのかガスの出る音が山の中に響き、ようやく寝不足気味でぼーっとして歩いていた自分の意識が戻る・・・

 ということで、ここからはいつもの調子です。21日は雪を覚悟で芽依とくじゅうに出かけましたが、途中で車が半回転するハプニングに芽依は完全にノックアウト状態。牧ノ戸に着くとさらに吹雪となり、初めての雪山にしては少し過酷かな、ということで撤収したところです。
 翌日は甥の結婚式で格調高く、地元の全国八幡宮の総元締めである宇佐八幡で結婚式を挙げました。連休の中日で天気も良く観光客が多かったので、すれ違う皆さんから「おめでとう!」と祝福を受けていました。

 そして、連休最終日。やっぱ、登らにゃ! と性懲りも無く祖母山系に出かけました。登るルートは黒金尾根と決めていましたが、縦走路に着いてから祖母山にするか障子岳にするか迷っていました。というのも祖母山下のハシゴ場の確認をしておきたくもありましたが、でも、障子岳方面も気になる・・・ということで結局、障子岳経由古祖母山を歩くことにしました。

 黒金尾根は1,300m付近から2月の雪が残り、1400m以上は前回とあまり変わっていないような印象です。縦走路に出ると結構溶けていましたが、上の木の状態や斜面の方向次第ではまだまだ雪が残っていました。雲はほとんど無いのですが、予報どおりPM2.5の影響(たぶん)で、近場の阿蘇山系もうっすらとしか見えません(-_-;) 途中であまり休憩を入れなかったので、日向ぼっこ日和でしかも日当たりの良い古祖母山頂で少しゆっくりしました。景色が今一つであったことを除けば、風は穏やかで天気も良くて日向ぼっこ日和です。

 イメージとして古祖母山の先はあまり雪は無いかな〜、と思っていたら、こちらも1,400m付近まで雪が残っていて、最初の急斜面ではすでにアイゼンを外していたので少し慎重に下りました。今日は、少しくらい人に会うかな〜、と思っていましたが、登山道で会うことはありませんでした。尾平越の登山口に到着すると若い男性2名が下山直後だったようで、帰る準備をしていました。最近は男性デュオに縁があるのか、運転席から「どちらまでですか〜?」、自分「尾平までです。」、運転席から「乗っていきませんか〜」と優しい笑顔で言ってくれましたが、小一時間の道のりなので丁重に断りいつもの道をぷらぷらと登山口まで下りました。

 毎度のように竹田の和菓子を仕入れ、帰宅する途中山間の道を走っていると道の脇にイチリンソウとはちょっと違った花が咲いていたので確認するとユキワリイチゲの群落です。へぇ〜、こんなところに普通にあるんだ・・・と感心するばかりでした。



 






 (1)本谷山の脇から登った朝日に照らされて1枚。
 






 (2)1,200m付近から雪が見え始めました。
 






(3)次第に残雪が増え始め・・・






(4)1,400m付近になるとまだまだ雪があります。






 (5)1,500n付近





 

 (6)縦走路手前。今回は本来のルートで歩くことが出来ました。






(7)縦走路に出たところ。大分雪の量が減っていました。





 (8)雪が無い場所の足元には霜柱。



 


(9)縦走路から振り返って祖母山。PM2.5の影響で透明度は今ひとつです。






 (10)





 

(11)ミヤマキリシマ公園より天狗岩、遠方には障子尾根。






(12)障子岳。向こう側には21日の寒気による樹氷が残っていました。






(13)古祖母山方面。尾根には雪が見えます。






(14)土呂久分岐。部分的ですが古祖母山まで結構雪が残り、
場所によっては左側の谷に落ちそうな地味に危ない場所もありました。







(15)振り向くと春の陽気も感じられる縦走路です。






(16)縦走路で転倒すると滑り台のような雪面が待っています・・・見た目より急斜面です。






(17)古祖母山頂






(18)古祖母山にて食糧補給






(19)雪残る縦走路を古祖母山から尾平越え方面へ。






(20)






(21)展望台から大障子岩。






(22)






(23)尾平越。






(24)トンネルの脇は雪崩発生?かも






(25)おまけ。21日のやまなみ道路にて。
恨めしく雪を見上げる芽依。







(26)おまけ2。宇佐神宮にて。






(27)






(28)道路脇に普通に群落で咲いていたミスミソウではなくユキワリイチゲでしたm(_ _)m。