祖母山(2014.3.11)

 3月に入り年度末何かと忙しいにもかかわらず、その間隙を縫ってなんとか平日山行を行うべく、ここのところ目まぐるしく変わる天気予報と自分のスケジュールとにらめっこして決めたのが3月11日。折しも、東北大震災が発生して3年目の今日です。
 頭の中には「14時46分」は刻んでおきましたが、ちょっとしたハプニングで黙祷を忘れてしまいました。

 2月中旬に大雪が降り23日に尾平まで行くも、アイゼンを忘れ撤収したのは、報告のとおりです。あれからほぼ2週間、それでも山には大量の雪が残っているはず。土曜日にくじゅうを歩いて感じたのは、雪が締まっていて壺足になることは無いので久々に黒金尾根から登ることにしました。おりしも月曜日に降った雪がうっすら積もりこれが結構滑るんです。
 標高1,200m付近から雪量も増えたのでアイゼン出動!

 ここから先はスズタケの戦いとルートファインディングとなります。スズタケが倒れ込んでいるのに加え、雪の量が多い場所では何が何だか分からん状態。これを楽しめないとこの時期の祖母山は苦行となります。
 先行者の方も時折違う場所を歩くなど苦労されたようです。ちなみに、黒金尾根の先行者は1〜2人程度で正直はまり込んだ足跡を見ると尊敬します。宮原の方はもっと多く人数の確認は不可でした。
 メインイベントは縦走路直前のスズタケですが、今回はあまりの雪の多さで見晴らしが良く、しかも歩ける場所が増えたようで本来のルートより障子岳側を歩いて縦走路に出ることが出来、以外と楽ちんできました。

 で。本当のメインディッシュは山頂直下のハシゴ場です。以前、ここで大変難儀しました箇所で、前回は雪が降ってあまり時間が経っていなかったので、雪かきしながら進めたのですが、今回は多分雪が固くなっている分ジャンプ台みたいになってるんやろうな〜、と予想していましたがほぼ予想どおりでした。最初のロープが張られたルートが雪に閉ざされ、無理に行こうとするとしっかり落ちそうだったので、事前にセッティングしていたピッケル参上です。
 実は、ここをスルーするためのハシゴがあるんですが、これは固定されていないこともありこれはこれでかなりスリリング〜
 以前、登りかけて止めました。
 
 一応、扱い方を見ていましたが、ピッケル恐るべし、良く効く効く〜 これに、先日研いだばかりのアイゼンなんで雪に埋もれたハシゴ場はスムーズに通過できました。ハシゴとロープは殆ど埋まりほぼ使え無い状態です。近いうちに登ろうと考えている方は、それなりの装備を持ってお出かけすることをお勧めします。
 それより上の雪は大したことも無く、山頂は数pの雪でした。コーヒーを飲みながらそよかぜ姉さんに「祖母山だぜい!」とメールしていると人の声です。

 やっぱ、もの好きが居るんですね〜 30代前後の若い男性二人組で北谷からだそうです。少し話しただけでしたが、「どうぞ」といってチョコレートを頂きました。今まで、結構な回数山に登っていますが、初対面の男性からチョコレートを頂くとは・・・ちょと新鮮。下りながら無性に腹が減ったので早速頂きました。本日は狙いどおりのピーカンでしかも2.5も少ない予報だったので、久方ぶりに抜けるような「青だけ」の空をしばし眺めていました。

 でも、雪の量は本当に多かったのとしっかり固まり、小屋までのルートが良く分からんので適当に雪原を歩いて下りました。
 これも、いままで見たことの無い光景、一人でしばらく雪原の中を右往左往しながら宮原へ向かいました。宮原の方は足跡が多く足元は歩きにくく感じますが、スズタケ攻撃が少ないのでやっぱ、こっちかな〜

 無事、ピッケルの性能も試せたし、先日通行止めだったの尾平越まで県道がどーなっているか、見に行くことにしました。
 やはり、上の方は道の両脇には大量の雪と日陰では道路にも雪が残っています。もうちょとでトンネルというところで2台の車が拝み合った状態で道を塞いで止まっています。聞くと、おあばさま2人が乗るレンタカー(ノーマルタイヤ)が雪で滑って動けなくなり道の真ん中で止まっていたのを宮崎県側から下ってきたカップルがなんとか押して道の脇に動かしたとのこと。
 そーなんや、と思って自分の車を動かそうとすると坂で止まったのでさすがのスタッドレスも効かずスリップするばかり。まぁ、道は開通したことも確認出来たし、道の状態も分かったので自分は途中までバックで下り方向転換。
 この騒ぎの最中に14時46分が過ぎてしまいました・・・(-_-;)

 帰り道は大相撲大阪場所が始まったのでラジヲで聞きながら今場所の行方を楽しみに帰りました。



 






 (1)夜明け前
 






 (2)恐らく雪の重さで倒れた木。あちこちで見られました。
 






(3)展望台より






(4)900m。昨日降った雪が中心です。






 (5)ここまで来ると今までの雪が下にあります。





 

 (6)行く手を阻むスズタケ。






(7)同上





 (8)一方でこんな場所も。この辺りは元々スズタケの少ない場所です。



 


(9)間もなく縦走路。足跡は先人のもの。






 (10)縦走路へ。





 

(11)






(12)わけ分からん状態。






(13)でも樹林帯のスズタケの少ない場所は一息つけます。






(14)山頂方面。






(15)武器登場






(16)緑の点線 見えているロープ、ピンクの点線 本来のルート(多分)
ピンクの実線 今回のルートで、本来のルートの通過は困難でした。






(17)武器のお陰で通過できたハシゴ場






(18)展望の良い岩場より障子岳方面。






(19)祖母山頂。





(20)くじゅうが本当に良く見えていました。






(21)大障子岩






(22)山頂のマンサクの蕾(たぶん・・・)






(23)小屋に向かう途中、スズタケが埋もれてしまっています。






(24)






(25)縦走路、大崩山方面






(26)足跡が多い宮原ルート






(27)宮原分岐にて脱皮中。






(28)尾平越に向かう途中はまだこんな状態で、スタッドレスでないと厳しいです。






(29)雪原状態






(30)同上