以前から目論んでいた冬季祖母山テント泊。仕事の都合で日曜出勤が増えたおかげで、今回は金土で実行することにしました。名付けて「豆まき祖母山ツアー」。前日までの寒波で積雪が心配される所ですが、その時は潔く撤収するかテントを張れる場所があればそこで一夜を過ごすことにし、ちょうど12時に尾平登山口を出発しました。そこから見上げる祖母山は今まで見たことがないような雪景色で、嫌が上でも昨年の雪中山行を思い出し、いきなりびびってしまいました。 これまでも何度か冬場のテント泊をしてきましたが、今回は別格に寒かったこともあり、新たな発見(?)も。 登山口には自分と同じ様な物好きな方と思われる方の車が2台あり、宮原方面と黒金山尾根との分かれ道となる吊り橋付近で、それぞれの方向に足跡が付いていました。結論からいうと黒金山尾根から祖母山を目指した(多分)方は祖母山頂にはたどり着かなかったようです。 自分と同じ宮原から登った方は、9合目小屋でちょうど追いつき、その方は小屋へ入り、自分は山頂に向かったのですが、その方も結局山頂で会うことはありませんでした。9合目小屋で追いついたとき「大変でした〜」とのこと、自分「おかげで楽をさせていただきました〜」。何が大変だったかというとスズタケが雪で押されて、それをラッセルするのに苦労されたからだと思います。 小屋から先は誰も歩いていなかったのでここからはラッセルでしたが基本的に膝下までだったので、それほど苦労せず山頂に到着。途中、昨年は雪で道もわからなくなっていた場所も今年は概ね分かったので、雪の量は昨年ほどでは無いのかもしれません。でも、山頂はそれなりの雪の量。まずは本日のお宿の設置です。 よく積雪のテントの設営で二人で肩を組んで踏み固めますが、地味に一人で黙々とテン場を踏み固めます。とりあえず、普通と同様に設営の準備を進め雪の量が少ないのでペグが刺さるかなぁ〜、と思いきや刺さりません・・・普段なら石で固定しますが雪で見えません・・・なんとかペグを横向きにして踏み固めてテントを固定。でもしっかり固定できたペグは翌日なかなか抜けなくて苦労しました。 直前に読んだ雑誌にあるよう、テントの外でザック、靴などの雪を亀の子たわしで落とし靴は履いた状態でビニル袋でくるんでテントの中で脱ぎました。それでも、雪がどこからかこぼれてきますが寒くて溶けません。靴はビニル袋に入れたままにして、靴が凍り付かないようホッカイロを上に置いておきましたが、ホッカイロの七不思議。 雪山のように本当に寒い場所で時折暖かくならず、山から下りてなんか暖かいなぁ、と感じるとポケットの中からホッカイロが出てくることがあります。今回は、テントシューズの中に入れたホッカイロは両方とも暖かくなり、化学反応のスターターとして何か必要な要素がありそうです。でもって、ネットで調べるとホッカイロの中の水分が凍結する条件では反応せずに暖かくならないとのこと。一つ勉強になりました。ホッカイロが「凍結」したため翌朝靴ひもが凍り付いていて、なかなか履くことができず苦労しました。 とにかく凍る。水は当然のこと水分を含んだものが全て凍る。一応、水筒は枕元に置いておきましたが、キャップが凍結し水を出すことができず、昼飯、と思ってコンビニで買った弁当も凍結寸前。当たり前ですがウエットティッシュも凍り、改めて自分のアホさ加減が身にしみた次第です。 でも、凍らなかった物も。レトルトのクリームシチュー、簡易トイレ(自作)のおしっこ。特に、後者は以外でした。 あと、良かったなぁ、と感じたのは昨年購入したテントマットです。以前使用していたマットは幅が少し不足していつもどちらかの腕がはみ出て、そこから冷えて熟睡できませんでした。そこで、昨年、思い切って少し大きめのサーマレストのマットを購入。膨らませるのに少し肺が疲れますがナカナカの優れもので安眠できました。 結局、外気は何度か測りませんでしたが、テント内でも−5〜6度で時折、結露が凍りテント内でも雪がチラホラ。まぁ、翌朝無事に気持ちよく目覚めることができました(生きてた・・・)。 テント生活編が少し長くなりました。 登山道の雪の状況ですが、宮原付近で10〜15cm、1,500m付近で20cm、1,600m以上で20〜30cm、小屋〜山頂で30cm以上でこれはあくまで普通の場所で吹きだまりでは倍以上の箇所もあります。特に、9合目小屋から上では少し踏み跡を外すと一気に腰までいった箇所もありました。また、2月8日を中心に寒波襲来の予報が出ているので雪の降り方に要注意です。 当初の予定は黒金尾根方面に縦走するつもりでしたが、雪の量を想像してしまい根性もなく宮原ルートで下山しました。 (2012.2.3〜4) |
(1)登る前尾平から見上げた祖母山。見ているだけで痺れました。 (2)宮原(1,400m)でも結構な積雪と樹氷でした。 |
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(3)宮原付近にて。 |
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(5)祖母山頂より。 |
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(6)大障子岩方面も白くなっています。 |
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(7)障子岳。 |
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(9)。 |
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(10)翌朝の祖母山頂。 |
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(11)国観峠から少し下った付近。 |
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(12)縦走路方面。 |
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(13)祖母山頂からすぐ下付近 |
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(15)縦走路はこんな様子です。 |
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(16)縦走路で振り返ってみた祖母山 |
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(17)同上 |
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