縦走路は野趣溢れる道でした   

 2008年12月に登ろうとしましたが、登山口で遊歩道が壊れ通行不可の看板があり登れず、2009年5月に大崩山系を歩き、最後に木山内岳への取り付きとなる喜平越まで歩き、登ろうかなぁと思いつつ根性無しのため、祝子川方面に下山。ラブコールを送るもののなかなか登る機会に恵まれない山でした。実は今回も林道入口でなんと「全面通行止」の看板!!「まじかよ〜」、表現を借りるなら困り果てた熊が頭を抱えておたおた・・・なんでなんだよ〜
 でも、諦めきれない自分としては工事現場を確認してから次の手だてを考えることに。なかなか工事現場らしい景色は現れず、結局登山口まで全くOKでした。下山後、よーく看板を見ると、舗装工事とのことで、どうやら木山内岳の登山口となる橋の先が未舗装だったので、工事はこの奥のようで橋の手前200m程にある駐車場(トイレ有)に車を停めて登ることにしました。

 今回の木山内岳登山のテーマは、@凍り付いた観音滝を見たい、A分県ガイドで単独での入山はあっちゃあられん、との記載があり何をもってそのように言わしめるのか、この2点です。
 @については、ここ数日少し暖かかったこともあり滝の真ん中が崩落し完全氷結のオブジェは見逃しました。Aについては、観音滝より上のルートを歩いて「確かに・・・」と思いました。ただ、目印や看板が充実したようで、雪で谷添いのルートが見えないもののテープが予想以上に密だったこともあり、視界が確保できる状況であればまず大丈夫。逆にガスなどで視界が狭い場合、ルートの判断が厳しいかもしれません。

 登山口は橋のたもと「観音滝」入口で、全体のイメージとして観音滝までは概ね登山道も明瞭で、特に、これといった危険箇所等も無く、快適に歩くことが出来ました。しかし、重複しますが観音滝から先、積雪があり足元が隠されていたこともあり目印頼りの山歩きとなりました。雪が無ければもう少し歩きやすかったかもしれません。それでも、今回前日に歩いた足跡がありルートを探す際に随分助かりました。
 危険箇所としては観音滝の上に上がるまでの斜面は一歩一歩足元に注意しながら歩きました。特に、今回積雪が良い感じでアイスバーンになっており、できればアイゼンを装着するなど滑らないように配慮する必要があります。

 「難所」を通過すると観音滝のうえの沢に到着、ケルンを確認しながら沢を渡り、合流した2つの沢の奥の沢を遡上します。途中、沢がいくつか合流しますが、ここは目印を良く探しながら登っていきます。最後、喜平越につめる沢沿いのルートは最初は谷から離れていますが、峠に近くなると谷底に近くなり喜平越に到着です。木山内岳方面には積雪があり20〜30cm程でさほど歩くことに支障はありませんが、雪で足元が滑りやすく予想よりやや時間が掛かりました。また、スズタケが多いとの解説でしたが、最近のレポを拝見するとスズタケが減少しているとの記載が多く、確かにスズタケの影響で歩きにくいといった状況はありませんでした。

 ということで景色もまずまずで、三角点のある山頂から東側に少し移動すると景色が開け、桑原山方面が良く見えました。絶景といった場所はさほどありませんが、自然にどっぷりつかるには良い山かなぁ、と感じると同時に出来れば新緑の頃、アケボノツツジの頃に再度歩いてみたいと感じました。

   登った高さ 950m位  歩いた距離 9.3km  時間 6時間20分(休憩含)

出発地点 到着地点 所要時間(分)
1.登山口 3.吐合 40
3.吐合 5.観音滝 45
5.観音滝 6.沢徒渉 15
6.沢徒渉 9.喜平越 40
9.喜平越 10.木山内岳 25
10.木山内岳 1.登山口 140
    時間合計(休憩除) 305
    参考:全所要時間(休憩含) 370

  


 (1)
 藤河内渓谷入口ですが工事による通行止めの看板が設置されていました。




 (2)
 看板のアップ。良く読むと舗装工事とのこと。
 木山内岳登山口までは大丈夫でした。

 (3)
 地図「0.駐車スペース」
 定番の駐車スペースでトイレもあります。登山口まで200m程です。


 (4)
 地図「1.登山口」
 この先、橋を渡ると未舗装となっています。

 (5)
 写真(4)の○のアップ。
 観音滝までの登山道は明瞭です。


 (6)
 いきなり、岩盤から渓谷に流れ込む水が凍っていました。
 このような岩盤の斜面にかけられた「歩道橋」が5ヶ所ほどあります。
 

 (7)
 地図「2.橋」
 中洲を挟み二つ橋が架けられています。
 すぐ上には、昔の橋桁らしい石組みがあります。

 (8)
 地図「3.吐合」
 看板とルート図が設置されていました。

 

 (9)
 「吐合」から少し登った所で見かけた風倒木。



 (10)
 観音滝入口の看板。
 沢から左斜面に取り付き、観音様を見ながら滝壺に降りました。ここまで、途中支流を3ヶ所ほど渡ります。この時期、水は流れていませんでしたが、雨後などは水がありそうでした。


 (11)
 地図「5.観音滝滝壺」
 完全氷結を期待しましたが、ご覧の通り中央が崩落していました。

 


 (12)
 滝壷から滝の上に出るまで、ここが当ルートの難所でした。雪が無ければさほどではありませんが、適度に凍結していたため、慎重に歩きました。



 (13)
 滝壺から急登を登り、沢に降りる所 




 (14)
 地図「6.沢徒渉」
 観音滝の上の沢を渡ります。沢にはケルン、テープが結構密に着けられていました。


 (15)
 テープ、ケルンを頼りに沢を詰めていきます。
 


 (16)
 地図「7.沢分岐」
 右側の沢沿いに登っていきます。
 最初は尾根に取り付く感じですが、次第に目印は沢に近づいていきます。

 

 (17)
 地図「8.倒木」
 雪があるためかもしれませんが、ちと悩んだ場所。
 結局、風倒木の下をくぐって進みました。


 (18)
 喜平越に近づくと谷を歩きました。




 (19)
 地図「9.喜平越」
 祝子川方斜面に雪は殆ど見られませんでした。


 (20)
 地図「10.木山内岳」
 喜平越からスズタケに邪魔されることなく登ることが出来ました。山頂から東側へ進むと桑原山が良く見えました。


 (21)
ここからはスナップ写真
 氷柱のカーテン 吐合付近にて




 (22)
新緑の頃に歩いてみたい沢でした。
 

 

 (23)
本日のベストぶな



 

喜平越。雪のある斜面から登ってきてました。
下山時撮影