祖母山のオオヤマレンゲもそろそろ咲き始めです   

 ご存知のとおり、しばし朝駆け中毒となっていたので、一度このスパイラルから脱出しなければ、という思いと、諸般の事情でしばらくは祖母山系まで行けないかも〜、と思い(・・・でも行くかも〜)、それなら一番空白地帯である尾平から本谷、笠松山方面を歩いてみました。一番のお題は前回テント泊した帰り、尾平トンネルの宮崎県側に出て左側に入る林道があり、すぐそばに「本谷山登山口」の看板に気が付いたので、これを歩いておきたい、ということ、歩いた結果何本か特徴的なブナがあったのでその場所を下図に特定してみました。ということで、地図は尾平越え周辺とブナ地帯までの掲載としています。

 まずは、登山口から縦走路までですが、尾平トンネル周辺には3本道がありますが、一番良く踏まれ歩きやすい道でした。登山口から縦走路まで約20分、最初は暗かったので少し分かりにくい感じもしましたが、踏み後、目印があり道は明瞭です。縦走路に出ると、首が取れたお地蔵様(暗いと恐いかも〜)、看板等々があり、帰るときもまずやり飛ばす事はないと思います。

 ここからはしばらく自然林を楽しみながら時折、出会う立派なブナを見上げながら足を進めます。地図の「6.ブナ3」を過ぎたあたりから枯れた木々が目立ち、背丈の低い笹が増え景色は良かったりするのですが、足元がびっしょりとなりました。「7.展望良」地点では高千穂方面が良く見える岩があり、このあたりを過ぎるとスズタケが増え本谷山山頂までは三国岩付近を除き景色がほとんどありません。

 ということで最初は本谷山山頂で休憩するつもりでしたが、スズタケに囲まれた山頂のため風もなく朝日が当たり始めたので、トクビ岩まで移動して休憩することに。ちょうど、休もうかなぁ、と思いながら場所を探していると2人ほど登ってくる方がいて、最初は普通に挨拶をし会話を交わす中で、
  Aさん「どちらからですか?」 自分「大分からです」 Aさん「今日は縦走ですか?」 自分「いえ、尾平から笠松山までピストンです」 Aさん「(!多分) 大分側に下るんですか?」 自分「はい」 Aさん「実は、車を傾山登山口と尾平越の2ヵ所に停めたんですが、車の鍵を傾山登山口に置いたままで、よろしければ下山後、傾山登山口まで送ってくれませんか?」
自分「いいですよ〜」 すると相方のBさん「あ〜、良かった。気が付いてから下山後どうしようか悩みはじめると昨晩は眠れませんでした」ということで、九折小屋では眠れなかったそうです。

 確かに、尾平越から傾山登山口までとなると歩くと多分3時間以上なので気が気で無かったのかぁ、と思いました。以前、当初の計画ではありましたが、秋に尾平登山口から上畑まで歩きで2時間かかりましたから今年の残暑厳しい状況、考えただけで冷や汗が出てきます。
 
 下山後の約束もありましたが、マイペースで笠松山まで歩きました。8時過ぎ、傾山方面にガスが懸かり始めましたが、強い日差を和らげる天然の傘みたいなもので心地よく感じたりします。花はオトギリソウ、シコクママコナを見かけ、ブナを撮影しながらゆっくり下山しました。途中、水場の状況を確認、昨今の干天ではありますが、ブナ広場の水はキャンプするには十分なほど流れていました。本谷山側の水場は「チョロ」程で補助程度と考えた方が良さそうです。

  登った高さ 1,100m位  歩いた距離 15km  全所用時間 7時間(休憩時間含む) 

尾平越周辺の登山道とブナ等の場所

 

 (1)
 地図「1.登山口」(帰りに撮影)
 尾平トンネルの宮崎県側を出て東側に登山口があります。駐車スペースは道の反対側です。




 (2)
 登山口のアップ(帰りに撮影)。




 (3)
 登山口に入ると縦走路まで杉林です。





 (4)
 地図「2.縦走路へ」
 20〜30分ほどで縦走路にでます。看板類などがたくさんあるので帰路も見過ごすことは無いと思います。

 (5)
 縦走路に出た付近から撮影した祖母山。



 (6)
 地図「3.ブナ広場」
 キャンプサイトでもあります。

 (7)
 ブナ広場から少し下った場所の水場。





 (8)
 大障子の向こうにくじゅう連山の大船山と黒岳が見えています。


 (9)
 地図「4.ブナ1」
 ブナ広場から斜面を登り着いたあたりです。


 (10)
 地図「6.ブナ3」
 帰路に撮影



 (11)
 ブナなどの綺麗な森を過ぎると、枯れた木が目立ち低い笹地帯を歩きます。




 (12)
 地図「7.展望良」
 景色の良い岩場から高千穂方面が良く見えます。




 (13)
 スズタケが目立ちはじめます




 (14)
 次第に登山道にスズタケが迫ってきます。

 (15)
 スズタケの中の数少ない三国岩展望台からの展望。





 (16)
 本谷山山頂。スズタケに囲まれています。

 (17)
 トクビ岩より。
 笠松山、傾山はガスが懸かっています。




 (18)
 笠松山三角点。

 (19)
 東(前)笠松山





 (20)
 同左から傾山方面。




 (21)
 ママコナ。終盤に近い感じでした。




地図「5.ブナ2」
いちばん存在感がありました。