元々、祖母山に泊まりオオヤマレンゲと星空を堪能したい、という欲望を満たさんがため色々と画策してきたところですが、オオヤマレンゲの時期は梅雨まっただ中、翌週は日帰りで祖母山・・・、そして今回。 今回は月曜日に休みを頂き、本来は土日で峰入りの如く歩き回り、月曜日はのんびり体を休めるつもりでした。ところが、事件は金曜日の昼に発生しました。昼食中、なんの弾みか首の右側に違和感を感じ、気のせいかなぁ、と思い揉んでいると次第に痛みが増し、ちょっとした動きで妙な鈍痛が・・・。結局、寝違えた状態となり、土曜日の時点でとても山に登れる状態ではないと判断し、インターネットで対処法を調べ、氷で冷やしたり、ツボを押したり、安静にしたりと色々試した結果、土曜日の夕方には大分回復しましたが結局、日、月の山行となりました。 テント泊山行なのであまり慌てずに、と思って尾平登山口に着いたのが10時半頃、準備して出発したのが11時前。これがまた・・・、暑さと荷物の重さで熱中症防止のため基本的に30分事に休憩するように心掛けました。予想していましたが、凄い汗とそれ以上に足への負担感を感じ、標高差600mを2時間掛かったとき、正直自分の不甲斐なさで下山しようかとも思いました。 何とか、縦走路に出ると少し気分も楽になりましたが、次なる関門が。 馬の背付近で前方から雷の音が聞こえてきます。ただ、かなり遠方だし9合目小屋も目の前に見えてきたので少し、スピードアップして夕立の前、14時30過ぎに小屋に到着。今日は、小屋番さんもお客もいない静かな小屋です。暑い中を登ったせいか、しばし、小屋の中で寝ていました。 概ね、夕立も過ぎたようなので山頂へ夕日見物に行くと祖母山が尾平の谷に大きな影を落とし、夕立の後だったので虹が架かり、西の空は真っ赤な夕日とそれに染まる雲が幻想的な空間を提供してくれました。 夜は、思ったほどすっきり晴れませんでしたが、月光の下、障子岳手前をガスが流れていきます。 翌朝もなんとなくモヤがかかったような天気ですが、まずまずの朝日を眺めてからテントを撤収、縦走路を歩き始めましたが、なんともスズタケが壁のように立派に育っており、しかも朝露が大量にあるため雨の中を歩いているような状態でした。お陰でズボンから下はずぶぬれ状態。どうも、ここのところ祖母山系は濡れてばかりです。 でも、収穫もありました。なんで今まで気が付かなかった?、と思いましたが障子岳の手前と古祖母山の尾平越側にオオヤマレンゲがありました。特に、障子岳の手前はかなり多くの株を見ることができたので、開花時期はもっと楽しめるのでは、と感じました。 今回、古祖母山でお会いした方から尾平越から宮崎県側に下る道があることを聞いたので、今回はそちらを下ってみることにしました。大分県側の登山道に比べ踏み跡も明確で歩きやすい印象です。尾平トンネルの宮崎県の入口付近に降り、トンネルを歩いて大分県側に戻るのですが、トンネルは直線で大分県側の入口が見えるのでそんなに遠くないと思いきや、帰宅後測定してみると約600mあり、こうなると素直に大分県側に下った方が良かったかなぁ、と感じた次第です。 なにはともあれ、当初の目的を果たせたかどうかというと、やや不満の残るところでありますが、それも自分の計画不足というか思慮不足というか、鍛錬不足というか、気合い不足というか・・・まずまずの2日間でした。 【追伸】 若干、文章が変なので修正を掛けている間、NHKのクローズアップ現代で昨年のトムラウシの遭難事故の発生要因(山では自分の実力、日頃の鍛錬、臨機応変な判断力が求められるのに各々に備わっていなかった)、ニュースでは身体障害の娘を母親が背負子に乗せ山を目指している姿が報告されていました。両極端な山のレポですが、同じ日に山関連の特集、NHKが意図したかどうか分かりませんが、両方のレポを自分なりに消化したいと思った次第です。 |
(1) 馬の背から。暗雲がたれ込め始め祖母山の向こうから雷鳴が・・・ |
(2) 西側からは雲の下から夕日が照らしています。 |
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(3) 障子岳、古祖母山方面。 |
(4) 祖母山の影が尾平を隠しています。 |
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(5) 虹。良く見ると外側にも虹があります。 |
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(6) 夕日 |
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(8) 月光 |
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(9) 月光U |
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(10) 朝日 |
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(11) 祖母山から障子岳にかけてスズタケが良く成長しており、朝露の多い朝には難儀します。 |
(12) ミヤマキリシマ公園より |
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(13) 障子岳手前のオオヤマレンゲの実。 |
(14) 障子岳。ここで靴下を絞りました。 |
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(15) ツチアケビ。 |
(16) 花のアップ。ラン科なので良い匂いがするかなぁ、と思い鼻を近づけてみましたが無臭? |
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(17) 尾平越。 今回はここから宮崎県側に下りました。 |
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(19) 落陽 |