1時間程度のハイキングウオーキングです 

 10月9日に長崎のそよかぜ姉さんから一通のお誘いメールが届きました。「11月下旬の某日に岩屋山でどんちゃん騒ぎをするので出て来い」とはちと異なりますが、同様の趣旨かと承り、この時点で出席することにしました。岩屋山に関する知識はほとんど無いのですが、そよかぜ姉さんが自分の庭の様に足繁く通いその様子をブログでもしょっちゅう掲載しているし、低山とはいえ何か引きつけるものがありそうだし、シーズン的にも端境期にあたることもあり出席報告しました。

 出発前に集合場所などの確認をしたときに本当に市内近郊で周辺もかなり宅地が迫っていて、山の状況が今一つ呑み込めないまま集合場所となる岩屋神社下の駐車場に8時前に到着しました。集合時間に近くなると参加者17名も揃いそよかぜ姉さんから本日のルートの事前レクを受けますが、岩屋神社から山頂への直登コースだと30分らしいのですが、今回は岩屋山満喫ルートということで、麓を周回し約4〜5時間かけて山頂に到着するというてんこ盛りルートです。

 自分は当然ながらお初の山ですべてが目新しいのですが、今回は参加した地元の方も、このルートは初めてとのことでした。この山の懐の深さを感じたのは途中、岩屋山山頂の真向かいに展望岩がありそこから式見ダムに流れ込む谷を覗き込むととても長崎市内にいるとは思えない景色で、なおかつ容易に人を寄せ付けない雰囲気さえ感じました。

 出発してすぐに神社にまつわる祠や鬼の足形などを見物してからいよいよ山道です。杉林の中の急登を登り尾根をのっ越すと比較的フラットで歩きやすい麓を周回する登山道を早いペースで歩きます。皆さん、なかなかの健脚。そうこうしていると道は下り始め一気に100m以上高度を下げると舞岳との鞍部となりここからさらに下るという地図を見ればそのとおりですが、ここから岩屋山山頂までが本日の核心部だったかと感じました。

 式見ダムに流れ込む谷を渡って小さい谷が上の尾根まで石積みの畑(多分)の跡で「インカの石積」と称されているらしいのですが、ほとんど平坦地が無い長崎市周辺の農地事情を垣間見た気がしました。今回、他の場所でも石積みの段々畑の痕跡を見かけましたが、これほど綺麗にかつ上部まで積み上げた畑は無く、大分県民ながら遺産として残して欲しいし、ダム方面から遊歩道でも造って見学できるようにして欲しいなぁ、と感じました。

 石積みを過ぎ、尾根に上がり少し右に出ると展望台がありほぼ真正面にでんと構えた岩屋山山頂が見え、眼下には懐が深そうな森が見下ろすことができ、足元の岩場にはダンギクの痕跡がたくさん見ることができました。ただし一歩間違うと落ちます。

 展望を楽しんだ後、美智子岩で昼食タイムとのアナウンスでしたが、そよかぜ姉さんの事前準備のなせる技、ばっちり昼食タイムとなりました。姉さん曰く、スーパーで購入したつみれだったので味が今ひとつと言っていましたが、ダシとゴボウがいい感じでマッチし、薬味のネギとユズの皮で味はばっちり。自分も2杯頂き持ち上げたつみれ汁は完食。
 デザートに平六さんからご本人イラスト入りの羊羹を頂き、イラストと羊羹の両方を美味しく頂き、腹ができあがった頃合いを測るようにそよかぜ姉さんが「岩屋山の歌」の譜面を配布し姉さんの歌唱指導のもと皆さんで合唱しました。

 本線に戻りそよかぜ姉さん曰く、ここからが岩屋山らいし登山道になるとのことでしたが、確かに岩が多くなり岩の合間を縫って山頂を目指します。やがて、登りも緩やかになると山頂に到着です。山頂に着くと広々とした山頂にはたくさんの方々が長崎市内を眺めながらくつろいでいます。常連さんもいるようで、同行された方が何人かに挨拶を交わすなど、県外者としては車で山頂まで行ける稲佐山しか知りませんでしたが、地元の皆さんに愛されているのはむしろ岩屋山では、と感じました。

 自分が地元民であれば朝な夕なに岩屋山に登って長崎市内の風景を眺めていたかもしれません。山頂から神社まではあっという間に降りつきました。久々の県外遠征で、しかも里山低山、されど里山。地元の皆さんに愛され、以前はそこに生活があった痕跡があちこちに見られ、なおかつ自然も豊かと贅沢な低山でありました  (2011.11.27)




 (1)
 地図「0.駐車場」
 岩屋神社の駐車場。虹ヶ丘小学校のすぐ側でした。




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 まずは岩屋神社へ。



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 まずは神社周辺の探索、洞窟神殿へ。




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 洞窟神殿の洞窟の奥にある「鬼の足跡」
 サイズは100cmくらい、ということは身長は角まで入れて7m位!?

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 八坂神社へ。

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 八坂神社&三十三観世音菩薩です。
 神仏混合時代の名残でしょうか。




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 いよいよ本格的な登りです。




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 地図「2.ベンチ他」
 休憩中
 



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 里山にもかかわらず立派な登山道が山腹を巻いています。

 


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 地図「3.岩屋山へ」
 岩屋山へ直登する石段があります。
 

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 地図「4.展望良」 
 足元は岩場で景色も良好です。




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 しばらくは舞岳の分岐点までひたすら下ります。
 山のなかですが、よく見ると石積みが多く見られます。

 (13)
 地図「5.舞岳入口」
 ここから今回のコースの核心部でした。




 (14)
 日頃、あまり使われないコースらしいのですが、道らしい跡もあります。




 (15)
 地図「6.インカの石積」
 ここが谷の底で、ここから尾根に向かって石積みが・・・



 

(16)尾根まで続くこの石積み。昔の方には頭が下がるばかりです。





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 地図「7.展望岩」
 




 (18)
 展望岩で見かけたダンギクの跡

 (19)
 心地よい登山道が続きます。





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 地図「8.美智子岩」
 思いの外広く、ここで昼食です。

 (21)
 メインディッシュの豪華つみれ汁。
 本当に美味しかったよ〜




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 岩屋山の歌を合唱。

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 ようやく岩屋山山頂へ。名の通り山頂に近付くと岩が多くなりました。




 (24)
 岩屋山山頂。広くて寝転がって読書されている方もいらっしゃいました。神社から直登すれば30分程度で登れるそうです。




 (25)
 長崎市内方面




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 海の方。空気が澄んでいれば五島も見えるそうです。