岩と谷の山、大崩山系。我が家から祖母山系より遠く未だ未踏のルートが多い山域です。今回は、新たなルートの踏査と以前から泊まりたかったりんどうの丘でテントを張るのが目的です。天気予報を見ると金曜日はまずまず、日曜日はイマイチ。金曜日に予定していたどーでも良い会議は別の方に任せ、テントを担いでスタコラと大崩に向かいました。 今回は寒波襲来との情報で坊がつる泊、祖母山泊にもかなり心が揺れましたが、ここは当初の目的のとおり大崩山に出かけ、夕日、夜明けを撮影することにしました。夕暮れ、夜明け共に大崩山頂近くの石塚で撮影するつもりでしたが、夜明けは寒くてりんどうの丘から小1時間ほど掛かるので手短にりんどうの丘で済ますことにしました。日の出は、これが正解だったかと。ただし、今回はピンぼけが多くて少々凹んでます。寒くて都度都度ピン合わせしなかった自業自得です(-_-;) 【中瀬松谷】 参考書で確認すると中瀬松谷入口まででも4時間ほど、そこから山頂までの時間が見えませんが、モチダ谷を登った時の感覚からいうとルートを確認しながら登ることになりそうなのとテント泊装備なので、山頂まで6時間程度かかると見込み、登山口を10時頃出発。以前、モチダ谷を歩いた時より水量が減っていたので歩きやすく感じながら、景色を眺めながら河原を歩きます。 登山口から歩くこと3時間、GPSと地図で入口を確認。谷が合流する河原は開けた印象で目の前に広がる森と谷を眺めながらおにぎりタイム。いよいよ谷を詰めていきます。地図でみると川となる青いラインも無いうえに途中であちこちから支流が入り込んでいるので、戸惑うことが幾度となくあり、久々に地図とGPSで場所とルートの方向を確認しながらの遡行となりました。目印となるテープもまばらで、時折見つけては道を外していないことを教えてくれます。全体を歩いて感じたのは、迷ったときは水量が多い方を行けばほぼ間違いなさそうです。 途中のナメ谷も綺麗で、まわりの森も素敵で気持ちの余裕があれば、もう少しコースを楽しめたかな、と思いつつ、ルートの確認の方が気になり、帰宅して写真を眺めながら、今度は時間もさることながら気持ちに余裕を持って登りたいルートと感じました。特に良かったのは権七谷との出合い付近だったかな〜。ナメが終わるとガレ、さらに上流尾根の手前は急登のザレでテント泊仕様の荷物を担いだ身にはちょっと堪えました。今回はこの辺りになるとザレ場も凍っていたので、案外グリップが効いてずり落ちなくて済みましたが、そうでないと3歩登って2歩下がりそうな場所でした。 大崩山山頂には15時過ぎに到着。登山口から約5時間半。山頂に着いた頃は北西の風が強く、山頂の岩陰で風をしのいでお茶しながら待機、16時前から見晴らしの良い石塚で夕暮れを待ちました。結局、祖母山方面からのガスが切れること無く、寒い思いをしただけで石塚を後にして、本日のお宿となるりんどうの丘に向かいました。 【りんどうの丘】 りんどうの丘に着いた頃はすっかり暗くなっていてヘッデンを点けて棟上げ作業です。以前来た時は広く感じましたが、改めて、テントを張る視点で地面を見ると木の根っこや微妙な段差などがあり意外と適地は少なく、先客がいると張れないかったかも〜、と思いながらの作業でした。棟上げ後、近くの水場で水を確保。この位置、この場所で結構な水量はありがたい限りです。 今回は、野菜(と言ってもタマネギだけ)を持参、途中のコンビニでハムステーキを購入してフライパンで焼くことにしました。ご飯は随分前に購入したα米のエビピラフ。アルコールはビールに日本酒(紙パック)、焼酎。外は寒かったのでテント内でタマネギとハムを炒めたせいで、なんだかテントの中がオニオン臭がこもった感じが抜けず、帰宅して早々にテントを干しました。でも、生野菜は美味しかった〜。 それともう一つ、紙パックの酒はストローが付いていてこれで飲むようになっています。ついついジュースを飲むように酒を吸うのと、どの位吸ったか分からないので、あっという間に空っぽとなりました(^_^;) 外に出るてりんどうの丘の先端に立つと夜空には天の川も見え満点の星空、遠くには恐らく大分市の街明かり、東にはオリオン座が昇りかけて、と月明かりも街の賑やかさも遠いこの場所ならではの景色でした。 【2日目】 一応、夜明け前に大崩山頂まで行くことを想定して目覚ましをかけるも、寒さに勝てない軟弱モノ、しかも目の前も絶景だし、ここでいいやと5時過ぎにようやくごそごそテントから出てみると、雲も雲海も何もないピーカンで普通の夜明けしか望めない状況です。とはいえ、夜の帳が開け始める方角を確認すると、りんどうの丘からご来光を拝めそうです。目が慣れてくると湧塚の岩峰もうっすらと見えてきます。 でもって、冒頭にも書きましたが、寒さにかこつけてピント合わせを怠ったためピンぼけ写真が多発(-_-;) まぁ、もう一度りんどうの丘に来いと言うことか〜、と勝手に解釈。それでもなかなかどうしての景色を楽しむことが出来ました。 この時期なので朝も当然遅くなる訳で、テントを撤収して出発したのが8時半に近い時間です。このまま下ろうかと思いながらも再度脊梁周辺三大がっかり山頂に挨拶を済ませ、石塚で本日の景色を眺めに行くと、昨日までガスで覆われていた祖母山頂周辺は霧氷で白くなってました。大崩山と言えば岩登りがメインでそればかりが注目されますが、個人的にはそこから上の森や谷沿いの景色を楽しめるルートが好みなので、りんどうの丘から上の森は昨日は暗くなってから下ったので、本日登りながら眺める森は新鮮で撮影タイムで何度も足を止めてしまいました。 下山は坊主尾根経由。小積ダキ前後ではいくつかのパーティにも出合うなか、北海道のお客さんを連れている方とお話を。九州の紅葉狙いで来たそうなんですが、昨日のくじゅうは見慣れた雪景色、大崩山の紅葉はほとんど終了とタイミングを逃したことを残念がっておられました。 自分も、もう少し紅葉があるかな〜、と期待していましたが、残念ながら祝子川沿いもほとんど終了。それでも、まずまずの天気の下お初のルートを歩くことをができました。 (2014.11.14〜15) |
地図はこちらから |
(1) 湧塚尾根分岐 |
(2) 途中の支流 |
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(3) ようやく河原に降り立ちます。 |
(4) こんな沢に沿って登っていきます。 |
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(5) 中瀬松谷の出合いは開けた印象で周辺の森も綺麗です。 |
(6) 中瀬松谷方向を向いたところ。 |
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(7) 中瀬松谷出合い周辺の森も良い雰囲気です。 |
(8) 黒大豆枝豆と地元産粟入りのおにぎり。 |
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(9) 権七谷出合いの看板。 |
(10) 権七谷方面は中瀬松谷のミニサイズといった感じです。 。 |
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(11) 権七谷出合い付近の中瀬松谷方面の景。 |
(12) 次第に谷と水量は細くなります。 |
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(13) こんな広い場所もあったりと谷は表情を変えながら高度を上げていきます。 |
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(15) お〜、つららが・・・この辺りから寒さが厳しきなりました。 |
(16) ザレ場の急登となりちと難儀した場所です。振り返って見たところ。 |
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(17) やっと一般道に出ました。→の先が大崩山方面です。 |
(18) 大崩山山頂。来る度にスズタケの背丈が低くなっているような気がする・・・ |
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(19) 石塚より。時折陽が差すも寒いのです。 |
(20) 光芒。 |
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(21) 夕食の景。地味に「なしか」が転がっています。 |
(22) 蓋を開けたらこんな感じ。一応、生野菜のタマネギとエビスの景。 |
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【2日目】 | |||
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(26) 夜明け前の湧塚 |
(27) ぎりぎりご来光を拝めそうな位置です。 |
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(28) 宿 |
(29) 宿を撤去するとこんな感じで周囲には霜柱が立っていました。 |
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(30) 8時もだいぶ周った出発前に撮影。 |
(31) ここからの上の森はええな〜。 |
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(32) 見覚えのある木 |
(33) 再び、山頂にご挨拶。 |
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(34) 祖母山頂周辺は白くなっていました。 |
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(36) 石塚で足元を見るとリンドウの抜け殻。 |
(37) 小積ダキの先端近くにて |
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(39) 象岩より |
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(41) 変える途中の道から。 |
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