開聞岳 GPSで測定してみると・・・

 長崎の山馬鹿隊長からヤマホウシが当たり年なので長崎への出動命令があり、雲仙普賢岳〜九千部山の縦走とヤマホウシを楽しむこととなりました。当初は1泊2日のお泊まり&「飲み会」もセットでしたが、初日、一風呂あびて外を眺めてみると結構な雨が・・・誰のせいかなぁ、などと自問自答しながら翌日の天気予報を眺めてみるとしっかり一日雨マークです。
 運良く?テントを張る前に降り始めたので、今回は残念ながら飲み会以降の計画を中止し解散となりましたが、山馬鹿隊長の判断で初日に2日分を歩いたおかげで初の平成新山、ヤマホウシの大群落を楽しむことができました。

 早朝、大分を出発し集合場所「池の原園地」の駐車場に7時過ぎに到着し、しばし仮眠。目が覚めると+3Kさんから声を掛けていただき、そうこうしているとBBさんも合流、祖母山系親父山で同行して以来久方の再会です。でもって、準備していると隊長助手(影の隊長)のそよかぜさんから「ちょっと、遅れる〜」との連絡。そうこうしているうちに全員集合で女性陣のかしましい会話と共にスタートです。
 
 自分はといえば初の山系できょろきょろ、勉強不足でどこをどう歩いているのかも良く分からないまま仁田峠に向かって歩きます。ロープウエェイの駅に着いたあといよいよ普賢岳に向かって歩き始め、信仰の山だったこともあり山道はしっかり整備されています。途中、タンナタニフタギ、ツルアジサイを鑑賞、キイチゴを頬張りながら国見岳と普賢岳のコルまで。そこから普賢岳の山頂まで20分ほどです。

 山頂の手前に普賢神社がありその正面に平成新山がそびえ立ち山頂はすぐそこです。山頂に立つと平成新山が眼前に、振り向くと先ほど通過したロープウエェイ駅が見えます。当日は少々ガス気味でしたがまずまずの景色です。平成新山もときおりガスで隠れますが、その偉容を目の前にすると多くの犠牲者をだした事故を思い出さざるを得ません。しかし、山肌を良く見ると緑色もぼちぼち見え始め、ようやく植物が住める環境になりつつあるのかも知れません。山馬鹿さんによるとつい最近まではその熱で冬場でも雪が無かったそうです。

 普賢岳を折り返し国見岳に立ち寄り、その下りにやまの尾根を中心にヤマホウシが多く見えます。妙見岳方面に向かう尾根にもヤマホウシが多く見られ歓声があがります。そこから一度「第二吹越」に降り国道389号線を600m程歩き九千部山の登山口となります。綺麗な登山道の高度を上げ山頂に近づくと下界が見えるようになり、南側の東西に広がる谷にそれは一面のヤマホウシが咲いています。そよかぜさんによれば満開状態には少し早いらしいのですが、それでも谷一面の群落には圧倒されます。当日は天気が崩れる前なのか樹林帯の無風地帯を歩くと暑いくらいですが、一端、妨げるものが無い場所に立つと涼しい風が吹き、気持ちよくヤマホウシを眺めることが出来ました。九千部山もやはり信仰の山で登山道の始めに鳥居があり、雲仙一帯は女人禁制の山だったそうで、山頂の直ぐ下には洞窟があり九千部大明神が祀られていました。
 山頂では長崎隊のミラさんご夫妻とも合流し、しばし植物談義を聞かせていただきました。また、下山後は差し入れまで頂きありがとうございました。
 
 ここから、当初幕営予定地だった田代原園地に下山です。最初の内は岩が多く、滑りやすいため気を使いながら下っていきました。景色はあまり見えませんが自然林の綺麗な登山道です。のんびり景色を楽しみながら1時間ちょいで下山終了です。
 冒頭に書いたように、雨により宴会以降の計画は中止、途中で簡単な食事会にてお開きとなりました。
 長崎隊の皆さん、本当にありがとうございました。

 さて、大分への帰りの際、全然知らなかったのですが、諫早干拓の潮受堤防の上は道路が開通しており走ることが出来き近道できました。夜だったので景色は見えませんでしたが干拓工事の着工等々、報道されていたことを思い出し、色々と考えさせながら車を走らせました。

1.登った高さ 1,000m位  歩いた距離 10.8km  所要時間 7時間ほど(休憩含)


 (1)
 地図「1」
 集合場所の池原園地、一番上の駐車場。トイレもあり良い場所でした。



 (2)
 仁田峠に向け歩き始めると整備された石段です。途中ポンプ小屋などがありました。

 (3)
 地図「2.仁田峠」
 すぐ近くにはロープウエイの駅があり何となく鶴見岳を彷彿させます。車ではここまで有料道路ですが近いうちに無料になるらしいです。(1)駐車場から約35分。



 (4)
 ロープウエイの駅の前をとおり普賢岳へ。

 (5)
 時折、木々の間から普賢岳山頂が見えます。




 (6)
 地図「3.鳥居」
 いよいよ登りが始まる場所に鳥居がありその奥でカメラマンが2名バードウオッチングを兼ねて撮影中でした。奥には小さな池がありここに鳥たちが集まってくるそうです。覗き込むそよかぜさん。



 (7)
 国見岳と普賢岳のコル。女性陣は昨日の疲れ(くじゅう花三昧・・・)もありここで休憩。普賢岳山頂まで20分です。
 


 (8)
 普賢神社。その奥に平成新山がそびえ立ちます。

 (9)
 目の前そびえ立つ平成新山。当然ながら立ち入り禁止で石が浮いているので危ないそうです。それでも山肌には緑色も目に付きました。




 (10)
 普賢岳山頂を振り向くと先ほど登ってきた谷やロープウエェイの駅が下に見えます。


 (11)
 平成新山にあるハートストーン。かなりのヒントを頂いてようやく探し出しました。最初に見つけた人は凄い!と思いながら眺めておりました。



 (12)
 国見岳。ちょっとガスが多く残念でしたが景色は良好です。


 (13)
 国見岳の下りの岩場。このあたりからもヤマボウシが多く見ることが出来ました。



 (14)
 国見岳から妙見岳に向かう縦走路でもたくさんのヤマボウシを見ることが出来ます。ここから一度国道に向けて下ります。

 (15)
 地図「4.国道」
 国道のトンネルの上を通り国道へ。左側の駐車スペースが旧道だったようです。



 (16)
 トンネルを降りて振り返ったところ。

 (17)
 地図「5.九千部岳登山口」
 九千部岳の入口。解説中の山馬鹿隊長。



 (18)
 綺麗な登山道。途中、キイチゴが多くありました。


 (19)
 地図「6.九千部大明神鳥居」
 大明神さまは山頂近くの洞窟にいらっしゃいました。



 (20)
 九千部岳山頂手前から普賢岳、平成新山。
            
               (21)九千部岳から覗き込むヤマボウシの群落。今年は当たり年とのことです。


 

 (22)
 九千部岳山頂。



 (23)
 九千部岳からの下り。


 (24)
 地図「7」
 途中、1ヵ所だけ開けた場所から目の前の吾妻岳を眺めます。ここにも多くのヤマボウシを見ることが出来ます。



 (25)
 登山道を下り、杉林となり石畳の道になると長かった縦走もいよいよ終了です。


 (26)
 地図「8」
 登山道の入口です。ゲートの向こうから出てきました。



 (27)
 タンナタニフタギ。登山道沿いに多くありました。


 (28)
 ウメガサソウ。イチヤクソウ科の植物で次第に花が上を向くそうです。