怪しい中年5人の坊がつるテント泊の巻 その2

 翌朝というか真夜中の1時過ぎに目が覚め、外に出ようとしてテントのフライシートをめくってみるとなんと!霜が降りています。ということは恐らく気温も2、3℃まで下がったのではないでしょうか。冬用のシュラフで正解でした。空を見上げると大船山の方からオリオン座が昇り、三俣山の端にはくちょう座が沈もうとしていました。本日大船山に朝駆けするため3時起床、3時半に出発刷る計画です。しばらく、夜空の写真を撮るも相変わらずピンぼけボケ、少し撮影方法を再検討せねば。

 3時頃、隣のテントからがさごそと音がし始め、そよかぜ姉さん、hirokoさん夫妻が朝駆けの準備をしているようです。自分も遅れない様に準備をして外に飛び出してみると、結局、自分を入れた3人。前日、禅問答をやりすぎた?二人を残して、冷え込んだ真夜中の闇を3人でゆっくり歩いていきます。時折、木々の合間から三日月が見えたりして夜明けは大丈夫かな〜、と確信する一方、出発する前に写真を撮っていると大船山頂方面に時折ガスが懸かる様子も確認していたので、頭の片隅でひとかけらの不安が・・・しかし、それが現実のものとなってしまいました。

 段原が近付く頃から自分が吐く息の他にもうっすらとガスが3人を包み始め、山頂に着いた5時頃は視界も狭くまさに撃沈状態です。時折、見えていた三日月も見える頻度が少なくなり、昨年の「真夏のオリオンを楽しもう」ツアーの二の舞か〜、と3人でちと意気消沈。それでもhirokoさんが「この時間、大船山に登れただけでも良かった〜」の一言に救われながら雲の行方を眺めていると、時折中岳方面が見えたり東の空が明るくなり始めまさに明るい兆しが見え始めました。

 その後は朝焼けと雲海を照らす太陽、米窪に押し寄せる雲の波、その狭間から覗く由布岳等々、久々に感動の夜明けでした。夜明けから2時間以上山頂で目くるめく夜明けのショーを堪能しました。夜明け前後に随分いた人たちも寒いこともあったのかあっという間に人数が数人にまで減り最後に山頂で3人で記念写真に収まり居残り二人組が待つテント村へ向かいました。みそ汁炊いて、三つ指ついて迎えてくれるかな〜、いや、朝から一杯かも〜、とうわさ話をしながら下りました。

 陽が差し始めたテント村では朝の準備や大船に登り始める人など朝の胎動を感じます。居残り二人組もテントを片づけながらのんびり日向ぼっこをしていました。山にしては遅い朝食をすませテントを撤収、雨が池のヤマラッキョの開花見物へ出発です。過去の実績から9月25日前後が安定した開花期なので、本日もきっと綺麗なラッキョ畑を期待できるかな〜、と。着いてみると水が溜まった雨が池に期待どおりミヤマラッキョが待ってくれていました。。マツムシソウも終盤に近付いていましたがまだまだ楽しめます。

 それにしても3連休、登ってこられる方が多くカップル、家族連れ、単独などなど。端から見ていて老婆心ながらその装備でどこまで行くんだろう?と思わず、頭をかしげたくなる方も少なくありません。天気が良いからかもしれませんが、いつ事故があってもおかしくないと感じるのは自分だけでは無いと思います。最後はタデ原を散策、行く秋の草花を愛でながら1泊2日の怪しい中年5人組の坊がつる泊ツアーが終了しました。  (2011.9.24)
 





(1)大船山頂とオリオン座と気になるガス。





(2)大船山頂で夜明けを待つ。





(3)東の空が赤く染まり始めました





(4)素晴らしい!!





(5)米窪を駆け上がるガス





(6)ガスの合間から由布岳の双耳峰





(7)大船山頂の影





(8)中岳、星生山方面





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(10)テント村にも朝日が当たり始めました





(11)居残り二人組





(12)ススキが満開の坊がつる





(13)雨が池のマツムシソウ





(14)ミヤマラッキョ





(15)もうすぐで長者原





(16)たで原を散策中。
シラヒゲソウが咲いていました。





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