再び峰入りを兼ねた開花調査でした

 7月末に北陸地方に遠征に出かけるも新潟の集中豪雨の余波に遭遇し、あまりの雨に泣く泣く撤収、帰宅後由布岳に登るも体調がイマイチ、そんでもって止めとめば良いのに夕暮れボッカを始めるもあまりの蒸し暑さに体が着いていけず、とうとうそれが原因かどうか定かではありませんが、一番、あっちゃあられん時に掲示板でも報告した様に「痛風」が発症し、あまりの痛さに身動きもとれずひたすらお盆の間は鎮痛剤と消炎剤のお世話になりひたすら耐えておりました。

 発症から2週間、ようやく日常生活を送るにも支障も無くなりつつあり、我が家の一大事も一段落したので久々に山に向かいました。実は8月7日にくじゅうに朝駆けしましたが、この日は台風の余波により強風ですがもり越えで物凄い小雨混じりの突風を食らい、小心者の自分としてはここであえなく撤収。レポするにも朝駆けだったので写真もなにも報告するものが無く、幻の一日と相成りました。

 ということで約1ヶ月間、体調も天気も堪りに堪った鬱憤を晴らすべく中岳を目指しました。まともに山を歩いたのは8月1日に由布岳に登って以来、しかも、途中で通風を発症したことも含め、少し、荷重、距離など全体的に抑え気味に・・・
 定番の大曲を起点にし、中岳でご来光を眺め、その後は適当にと思いつつ中岳朝駆けではこれまた定番となりつつある星生山と池塘を歩くことにしました。

 大曲ではかなり風を感じましたが、歩き始めると次第に風も収まり登山道を覆う草木の露も少なく、あまり大濡れにならず歩くことが出来ました。すがもり越を目指して歩いていると正面にはオリオン座とおおいぬ座のシリウスも輝き、そういえば、昨年「真夏のオリオンを楽しむツアー」と銘打ち、朝駆けを計画しましたが見事撃沈したなぁ・・・、と思い出すと共に朝駆けツアーの企画は成功率が厳しいなぁ、と痛感しました。

 今回は、途中でガスが湧くこともなく天気も安定しているようです。北千里もすたこらさっさと歩いて、ふと、後ろを振り返ると複数のヘッドランプが近づきつつあったので、真夜中のトレラン組?かなぁ、と思いましたが登りが始まると少し距離が開きました。
 くじゅう分れに登りあがると、ちょうど牧ノ戸方面から朝駆けをしてきた方々と合流、5〜6人ほどはいそうです。息つく間もなく中岳方面に足を進め、少し心配していた御池の水量も減少し池のほとりを歩くことが歩くことが出来ました。

 中岳山頂に着いた頃、まだ星も見え東の空からやせ細った月が大船山の脇から昇りつつと、まずまずの絵柄です。しかし、山も久々なら写真も久々とあり帰宅して画像を確認するとブレブレがなんと多いこと・・・我ながらショックでありました。そうこうしていると次第に人が増え始め、最終的に山頂に10名ほどがひしめく状況で天狗ヶ城もほぼ同様、そして稲星山山頂にも人がいます。

 どうやら朝駆けが「流行っている」ように感じると共に、半袖、半パンの軽装で登ってきて寒そうにしている方もいらっしゃいました。朝駆けでご来光を楽しむのであればこの時期でも薄手のフリース、カッパ、手袋は必携かなと思います。これが、昨年のツアーのようにガス雨で強風だと防寒用具がないと洒落にならない状況に陥るのは必至です。寒そうにしている女性に思わずダウンジャケットを貸そうかと思わないでもありませんでしたが、彼のメンツを潰しては申し訳ないので止めておきました。

 ご来光は雲が湧くこともなく淡々とした夜明けでしたが空気の透明度が高く四国の山や福岡県の山々も見えていたようです。ちなみに雲仙普賢岳も良く見え、そよかぜ姉さんにメールをするとなんと普賢岳に登山中とのこと、星生山山頂から手を振っておきました。

 2時間ほど中岳山頂で夜明けを楽しんだ後は池塘経由で星生山へ向かいました。くじゅうは7月17日以来約40日ぶりのため、緑の色はさほど変わっていませんが、草花は一気に秋に進んでいました。前回、蕾だったギボウシには小さいバナナのような実が成り、ママコナも終盤、そしてアキノキリンソウ、フクオウソウが咲き始め、登山道添いには穂が出たばかりのえんじ色のススキが揺れ初めて季節が大幅に動いていることに気がつかされます。

 星生山山頂から眺める祖母山、阿蘇山方面には雲海が広がり、時折くじゅう連山にも押し寄せますが、上を見上げると本当に抜けるように青くピーカンな空、美味しい大粒のブドウ(ピオーネ)をほおばりながら、いつまでものんびりしていたい一日でした。しかし、「別居中」の我が身なもんで昼前には下山しました。夏休み最後の日曜日、宿題の仕上げが忙しいのか小中学校生連れの家族登山は少なく、いつもの年齢構成に戻ったようです。
   (2011.8.28)
 





(1)痩せ細った月が大船山の側から昇っていました。





(2)祖母山方面





(3)後光




(4)天狗が城にも10名程度ひしめき合っていました。





(5)この日、稲星山山頂にも朝駆けの方が見えました。




(7)御池。




(8)普賢岳。
本当に良く見えました。





(9)




(10)ススキがあちこちで穂を揺らしていました。




(11)アキノキリンソウ。
西千里浜にて




(12)池塘のバナナ




(13)




(14)ママコナも終わりかけでした。





(15)由布岳も頭だけ見えています。





(16)本日のデザート。
ピオーネ美味しい・・・




(17)北千里浜へ




(18)大曲。ヘアピンカーブの駐車場は満杯でした。





フクオウソウ