三俣山の紅葉の滝を眺めていました

 寒波の到来と休日が合わなかったり所用のせいで雪山に登ることが出来なかったのですが、ようやく今回の寒波と土日が良い感じで重なり、止めとけばいいのに一か八かで中岳に朝駆けすることにしました。夜中は雪らしい雪は全くなく、牧の戸まで全く問題なく到着、空を見上げるとガスの流れは早いものの、星や月が見え、まぁ、雪景色は望めないにしても日の出を期待できる空模様、朝駆けの甲斐ががあったかなぁ〜、夜空を眺めておりました。それにしても寒いのです・・・

 地面はガチガチに凍り付き、霜柱が持ち上がっていますが雪は殆どありません。が、次第にガスが濃くなりつつあるものの久住別れの避難小屋に着いた頃には時折、月光に照らされた久住山も見えるなど感動して見上げておりましたが、これが本日最後の久住山の姿であることはこの時点で知る由もありません。写真を撮っておけば良かった・・・
 避難小屋に着いたのが6時前でかなり強風だったこともあり中岳山頂で頑張っても1時間が限度と思い避難小屋で30分ほど待機して出発です。

 が、次第にガスが濃くなり御池付近からは突風に近い風に吹き飛ばされそうになりながら足を進め、御池の上を縦断するつもりがなんとまだ、氷結していません。中岳までは突風と格闘しながらなんとか中岳山頂についたものの、夜明けを過ぎても晴れることなく撃沈。気温−10℃。このままでは凍死しそうなので池の小屋に避難しましたが、ここに行くまでも風との格闘で一苦労でした。ストーブで暖を取りながら1時間ほど待機しましたが天候の回復は望めそうに無く強風の中とりあえず久住分かれまで歩き、ここで再び避難小屋で小休止。

 池の小屋から久住分かの避難小屋までの間、こんな天候にもかかわらず2名の方とすれ違い、小屋でも数名、下山時には30名前後の方とすれ違いました。ペットボトルの中は凍り付き、ザックの中に入れていた巻きずしもフリーズし口にした時は絶妙なシャキシャキ感、暖かい部屋なら「新食感!」なんて言えるかもしれませんが、この寒さの中では洒落にもなりませんでした。

 星生崎を過ぎた辺りから、どうやら雪が降り始めたらしく、登るときは土が見えていた登山道も白くなっていました。沓掛山を過ぎたところで、駐車場を見ると車の影に雪が吹きだまり、走っている車の音もなにやらチェーンぽい音がしています。牧の戸峠付近はそれほどではありませんでしたが、水分峠までほぼ全線真っ白で、2台ほど落ちたり、ぶつけたりと生々しい現場を見かけてしまいました。

 久々の寒さの中、バラクラバが薄く顔が寒かったこと、ストーブのガス、荷物の出し入れの簡略化など課題もありましたが、やっぱり何度か寒い目に遭わないと解りません。しかし、良く考えると装備以前に撤退の判断も必要だったかもしれません。今回の寒さ+強風のコンディションはあまり記憶に無く良い経験になりました。  (2010.12.25) 
 






(1)中岳山頂。
 





(2)池の小屋。外は突風が吹いています。






(3)御池。西側は凍っていませんでした。





(4)久住分かれ避難小屋






(5)小屋の中






(6)窓の模様






(7)登山道






(8)今から登っていく方々。






(9)雪に覆われた登山道






(10)沓掛山付近から振り返ったところ






(11)牧の戸の駐車場方面






(12)駐車場。車の左右が吹きだまりになっていました。





(13)やまなみ道路。13時頃。