坊がつる泊山行、翌朝の天気は下り坂・・・

 11月は3連休が今イチだったことや週末の天気も全般に優れなかったこともあり、ややフラストレーションが溜まったまま、ついに今年も最終月に突入してしまいました。4日、金曜日は以前から休日となっていたので、どこかテント泊でもと思い立ち、それならくじゅうか祖母。なかなかコース設定もままならぬまま、祖母山系は11月に歩いたのでくじゅうでテント山行を楽しむことにしました。
 イメージは以下のとおりです。まずは、星生新道を登り星生山を経由し星生崎でまず久住山を眺める。最近の改修された池の小屋に立ち寄り御池で夕暮れを眺め、白口谷を下る。坊がつるでテント泊しながら月夜を楽しみ、翌朝は大船山でご来光を拝み下山、でした。

 池の小屋までは順調というより星生山や三俣山には樹氷で真っ白になり、岩に張り付いたエビの尻尾を楽しみながら星生崎へと出来すぎの山行です。星生崎でも端正な久住山を眺め、次第に天気も回復基調できれいな青空が覗き始めました。
 御池に着いたときにふと感じたのは太陽の位置が違う。前日、カシミールで池の小屋付近からどちら側に太陽が沈むか確認したところ、丁度天狗が城の取り付き辺りだったはずなのに、全然違うのは何故? 肝心な日時の設定をきちんとしていなかったことに気が付き、急遽プランを変更して中岳山頂で夕日を待つことにしました。

 ところで、池の小屋周辺でぼーっとしていると、一瞬の出来事で写真は撮れませんでしたが尻尾の立派なキツネが中岳方面に向かって走っていきました。小屋の中には工事中に持ち込んだと思われる、トイレットペーパーや水などが残置され、箱には「どうぞごじゆうに」と書かれていますが、さすがに躊躇してしまいます・・・

 中岳山頂では大船山や三俣山が真っ赤にならないかなぁ、と期待しましたがそれは贅沢な願いだったようですが、南側から押し寄せるガスに埋もれる久住山は素晴らしかったです。それと、恐らく自衛隊のヘリだと思いますが、各山頂周辺をホバリングしながら舐めるようにして飛行していました。最初は遭難者救助かなぁ、と思いながら眺めていましたが、そのような様子もなく湯布院方面に飛んでいきました。
 暗くなった白口谷を下り坊がつるには18時過ぎに到着です。暗かったこともあり以前下ったより、なんだかさらに崩壊が進んだ気がしてたので慎重に下っていきました。法華院温泉でビールを仕入れ本日のお宿を建てまずはビール!飯を食って、焼酎を飲んで、月を眺めてふと目が覚めると3時。なんと雲の大群が坊がつるのまわりの山を覆っています。4時頃も同じ状態で、天気予報でも土曜日は寒冷前線の通過により天気が一時的に崩れ、場所によっては落雷もあるとの予報だったので、やっぱりかぁ、と思いながら6時頃まで寝てテントから顔を出すと、雲がほとんどありません。

 あの時に、思い切って大船に向かっていたらと自分の不甲斐なさにうちひしがれ、せめて坊がつるからの日の出の様子くらいは撮そうと思っていると、次第に雲が増え始め夜明け頃には再び雲に覆われてしまいました。時折、山頂が見えたりするも明らかに雲の量や厚みが増してきたので帰る準備をしていると、小雨も降ってくる始末です。

 坊がつるを出発するときはなんとか曇り空だったのですが、北千里に向かう辺りから物凄い風で思わず何度か四つんばいになりながらなんとかすがもり越えに到着。こんな強風の中三俣山に向かう強者もいらっしゃいました。法華院温泉でも恨めしそうに大船山を方面を眺めながら頃合いを見計らっている方もいらっしゃいました。

 すがもり越えを下り始めるとやや風も治まってきましたが、やはり天気が気になるようで、すれ違う方から上の方はどうですか〜?と聞かれ、強風の状況と硫黄山のガスの様子などを説明しておきました。自分もコンクリ舗装に出た辺りから雨が強くなり久々に雨に濡れた山行となってしまいました。
 帰り道に振り返ってみるとくじゅう連山を雲が覆っており、結局、早めに下山した判断は悪くなかったかなぁ、と感じた次第です。(2009.12.4〜5)
 






(1)星生新道の上は真っ白でした
 






(2)星生山山頂






(3)えびのしっぽ。北側斜面です。






(4)すっきり晴れ渡った青空の下の久住山






(5)御池






(6)中岳の影が映る大船山山腹





(7)くじゅう連山の山頂を「遊覧中?」のヘリ






(8)久住山頂






(9)夕暮れ時になり押し寄せるガスの波






(10)翌朝の大船山頂。この後ガスに包まれました。






(11)朝焼けに焼ける山腹





(12)この後、ほとんど大船山頂は姿を見せませんでした。
テントはマイハウスです。