くじゅうを包む空気は秋の気配です

 本日のメニューは、と前日に頭の中でイメージ。まずは三俣山の西峰を少し下った場所で大船山山頂からの日の出を堪能、その後、鉢窪からガレ場ルートを登って大船山頂で昼食タイムを楽しみ、立中山ルートを下るという壮大(それほどでもない・・・)な計画でした。昨日からの雨雲も九州から離れ、2時過ぎ空を見上げると満月状態の月が皓々と夜空を照らしていて、こりゃ、雲一つ無い少し味付けの薄い日の出かなぁ、などと楽観的な予想のもと我が家を出発しました。

 ところが、湯布院を過ぎる辺りからなんとなく怪しい雲行き、でも流れるガスの合間からオリオン座などが見えこれはこれで、結構、期待できるかも〜、と考えながら大曲でそそくさと準備をして登り始めると次第にガスに包まれていきました。結局、このガスは9時過ぎまで晴れることなく、当然の事ながら日の出計画が撃沈。合掌。撮影ポイントでは気温10度以下、靴の中は濡れ、セーターを着込み手袋をして待っていましたが、2時間近く待っているとさすがに体中が冷えてしまい、しばし、心身ともにテンションは下がりっぱなしです。

 三俣山を下り、なんとか気持ちを取り直し大船へ。立中山へ着いて大船を見上げるとしっかりガスに包まれています。この時、ふと思い浮かべたのは以前、長崎隊が猟師山へオオヤマレンゲ観察登山の時、ガスに包まれた大船に登り、猟師山はピーカン、大船はガスの中。立中山で30分ほど待機していましたが、どうもこれがまた晴れそうにないので、ここから先はフリータイム!?宣言です。

 白口岳、中岳、天狗が城、肥前ヶ城、星生山を歩きました。星生山に登る前に池塘に立ち寄りました。池塘にもミヤマラッキョウが咲いていますが既に終わりかけ、その他も秋の様相です。星生山山頂手前の西側斜面では少しだけですが紅葉の気配です。また、あちこちでイタドリの葉が黄色く色づき、フクオウソウも開花しているものから種子になっているものもありました。

 ところで、朝日新聞の大分版に紅葉シーズンを迎えるにあたり、今年は県内の山で遭難が増加しているとの記事。その中に、ヘッドランプを持参していなかったため出発が遅れ、暗くなり下山できなかったとの事例が紹介されていました。昨今の街中は街灯や色々な人工燈により本当の暗闇を経験できる機会が少ないと思います。先月は近くの山に夕暮れボッカと称して登っている時にヘッドランプを消すと本当に足元でさえ見えないほどの真っ暗で、この暗さは最近では通常の行動範囲内では経験できない暗さではないかと思いました。
 色々と持参をお勧めする道具はありますが、どうぞ、日帰り登山とあなどらず懐中電灯の持参はお勧めします。また、今から寒くなるこの時期は防寒用の手袋、合羽は必携です。 (2009.10.3)
 





(1)日の出をあきらめとぼとぼと歩いたガスの北千里
 





(2)立中山からの白口岳





(3)白口岳途中より





(4)白口岳山頂。大船山は綺麗に晴れています・・・





(5)白口岳のリンドウ





(6)中岳山頂





(7)天狗が城





(8)御池





(9)黄葉したイタドリ
 




(10)肥前ヶ城より





(11)秋景色に囲まれた池塘
 




(12)星生山山頂





(13)星生新道より三俣山





(14)星生山西側の紅葉、一部だけです。





(15)ススキ